なぜブライダル業界はITに弱いままなのか?

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ブライダルはITに弱い業界です。最先端とまでは言わなくても、世の中のスタンダードなレベルのITを取り入れられると、プランナー業務効率が上がり生産性が向上するだけではなく、最終的には新郎新婦に提供する付加価値までつながります。にもかかわらず、なかなかITやテクノロジーを取り入れいる会社も増えず、現在もITに弱いままです。それには明確な理由があります。今回の記事ではブライダル業界はなぜITに弱いままなのか、その理由についてまとめてみます。

今の時代のITとは?

そもそもITとはInformation Technologyの略で、パソコン・スマホ・IoT家電などのハードウェア、OS・アプリ・AIなどのソフトウェア、インターネット・Wi-Fi・5Gなどの通信技術の3つの要素で構成されます。

それぞれの詳細については今回は割愛しますが、業界全体や業務を「IT化」するメリットは、一言で表せば「効率化」だと言えます。

  • これまで紙で管理していた顧客データや予約情報をシステムで効率的に管理することができる
  • これまでは電話でお客様とやり取りしていたのがメールやチャットツールで効率化できる
  • これまでは電卓で見積りや請求を立てていたのをエクセルやシステムで効率化できる

など、これらもIT化と言えるでしょう。これから先で使えそうなツールやシステムについては、下記の記事にまとめてありますのでこちらも併せてご覧ください。

これらのIT化ですが、ブライダル業界は正直に言って他の業界よりも遅れていますし、現在でも弱い部分だと言えます。その理由について考えてみましょう。

 

理由①:ブライダル業界でITを取り入れても短期的な売上増加に繋がりにくい

まず1つ目の理由がこれ。

ブライダル業界で結婚式場を運営している企業の売上を構成する要素は

  • 売上=施行組数×組単価
  • 施行組数=来館数×成約率

なので、結婚式を施行すればするだけ売上が増える、という労働集約型のビジネス構造です。そのため、企業における投資の優先順位は

  • 売上増に貢献できることまたはコスト抑制に効果があるもの

から優先順位をつけて実行していくことになり、直接売上につながるプランナーの採用費や人件費、集客効果を期待できる広告宣伝費、施行をする場所である会場の建設費・修繕費などの優先順位が高くなります。

IT分野(システムの導入など)への投資は多くはコスト抑制目的(業務効率化などによって)で導入が検討されることが多く、期待する効果を得られるまでの期間が長期間になりやすいので、導入や投資そのものが先送りになりやすいのです。

つまり、ビジネス構造的な理由が1つ目です。

理由①:短期的な売上につながらない

 

理由②:IT投資ヘの価値を理解している人が企業内にほとんどいない

2つ目の理由はIT人材の不足です。

ブライダル業界に限らずIT人材の不足は全業種で言われており、経済産業省のDXレポートによると2025年には日本国内でエンジニアをはじめとしたIT人材が43万人不足すると予測されているほど、深刻なIT人材不足となっています。

1つ目の理由でも挙げたように、インフラやシステムに対しての投資が積極的ではないブライダル業界ですので、当然IT人材は不足しています。その結果、社内でITに対して正しく理解している人、ITへの投資を積極的に推進できる人は社内でほぼいなくなり、余計にITへの投資を進めようとする機会がなくなっていきます。

特に、ブライダル企業の場合は現場出身者が本部機能でも重役を担っている会社が多いので(それはそれでキャリアパスを提示しているという点ではいいのですが…)、どうしても現場寄りの意見が通りやすくなってしまうことも一因です。

ITへの投資・導入を進めていくためにはその旗振り役になる人、部署が重要になるのですが、そういった役割を担える人がそもそも日本に少なく、ブライダルはさらに少ないので導入が進まない、これが2つ目の理由です。

理由②:IT人材が不足している

 

理由③:ブライダル業界でIT導入の大きな成功事例が少ない

3つ目は事例がないこと。

先ほどの①と②が背景にはなるのですが、ブライダル業界でITを導入して大きな成功を収めたという事例がありません(私の知る限り)。大きいところで言えば「メディア」に関しては、雑誌ゼクシィがネットのゼクシィネット、みんなのウェディング、ウエディングパークになっていったなど、大きな変化はありました。ただ結婚式場ではないので、事例として取り上げるには微妙なところです。

結婚式場でトレンドになったものとしては

  • T&Gなどのゲストハウスウェディングのトレンド
  • スマ婚・楽婚などの低価格ウェディングのトレンド
  • CRAZY WEDDINGなどのオリジナルウェディングのトレンド

など、いずれもITを活用してというものではないですよね。このようなトレンドを追随する企業が同じようなモデルやハード、価格帯のサービスを矢継ぎ早にリリースしてきたということはあるのですが、その過程にITが深くかかわっていたわけではないでしょう。

このように、ブライダル業界でITをフックにした大きな事例がないので、投資をしたときのイメージが経営層にもわきにくく、これもIT投資・導入を妨げている1つの要因になっていると言えます。

理由③:ブライダル業界のIT成功事例がない

 

ブライダル業界のIT導入が進まない理由についてまとめ

  • 短期的な売上につながらない
  • IT人材がない
  • 導入して成功した事例がない

IT導入が進まない大きな理由はこの3つ。他にも、投資に回すだけの余裕のある会社が少ないこと、業界全体の給与水準が低いこと、などいくつか理由は考えられますが、こういったことを踏まえた上で思い切ってIT投資への舵を切る大手企業が現れるか、別の業界からIT力でブライダル業界に入ってくる企業が現れるか、このいずれかしかこの状況を打破する可能性は低いと思います。

ただ、ITが進まなければどんどん社会との差が開いていくので、どこかで投資できるようにならなければ、とは思いますね。

※今回参考にした記事

この記事を読んだときに、ブライダル業界も全く同じだなぁと思ったので今回の記事を書いてみました。

 

おわり

 

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