更新日 2020年03月01日

顧客満足を最大化する為の施行前の社内情報共有のコツとは?

20_顧客満足を最大化する為の施行前の社内情報共有のコツとは?

※寄稿記事です。

結婚式場を運営をしていく上で非常に重要な顧客満足。打合せ~施行当日の期間には多くのスタッフが関わりますが、スタッフ間での密な情報共有が顧客満足の要となります。しかし、1つの施行に関わるスタッフの多さと膨大な情報量を適切に共有をしていくことに課題を感じている方もいっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、打合せプランナーとして顧客満足度の高める為の施行前の情報共有についてポイントをまとめました。リーダーや支配人、他セクションの方にも参考になれば幸いです。

 

スムーズな情報共有を行う為の基本的な考え方

「最終打合せ後、新郎新婦から変更依頼を承っていたが、施行資料が変更されていなかった」「打合せで聞いていた情報を、施行資料に記載し忘れていた」「結婚式当日、打合せプランナー以外のスタッフが聞いた情報が担当プランナーやそれ以外のスタッフに伝わっていなかった」など、情報共有不足が原因のトラブルを経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

少しでも情報共有をスムーズに行う為には、下記のポイントをしっかり押さえることがまずは必要です。

  • 施行資料への情報記載の抜け漏れを防ぐ
  • 最終打合せ後の変更をできるだけ減らす

◆施行資料への情報記載の抜け漏れを防ぐ
完璧な施行資料を作成する為には、下記がポイントになります。

  • 最終打合せに臨む前に、新規契約時~最終打合せで使用した資料や新郎新婦とやり取りした電話・メールの履歴、他セクションとやり取りした電話・メールの履歴を見直す
  • 最終打合せで施行資料となる進行表/席次表の最終版を新郎新婦へも渡し、最終確認をしてもらう
  • 新郎新婦への請求書を作成する前に、全ての内容に間違いがないか担当プランナー以外のスタッフがダブルチェックをする

◆最終打合せ後の変更をできるだけ減らす
最終打合せ後~施行当日の間に致し方のない変更もあるとは思います。しかし、少しでも変更点を減らす努力は必要です。その為に新郎新婦に行ってもらうことは、

  • 最終打合せ前に、返信ハガキを見ながら名前・肩書、親御様やゲストからの依頼事項に間違いがないか確認をしてもらう
  • 最終打合せ後、見積に関わるアイテムの変更不可と同じように、進行表や席次表など見積に関わらない点も変更ができないと理解してもらうこと

これらのようなことです。最終打合せ後~施行当日までの変更点を出来る限り減らすことは、打合せプランナーだけでなく、新郎新婦にとっても準備が円滑に進めることができ、双方にメリットがあります。まずは、情報共有をスムーズに行う為の基盤づくりとして、最終打合せ後の変更点をできる限り減らすという取組が大切です。

施行前の情報共有方法

会場毎に情報共有の方法に違いはあると思いますが、施行前の木曜日~金曜日にかけてミーティングを行うことが一般的です。

その際に使用する資料は、進行表、席次表、発注アイテム一覧、持込リスト、BGMリスト、施行一覧表、ゲストのヘアメイク一覧などです。そしてミーティングは、全体ミーティングと施行毎の個別ミーティングの2つです。

全体ミーティングの目的

  • 目的:週末の全ての施行について注意すべき事項を共有するため
  • 参加者:全ての施行担当の打合せプランナー、サービス/キッチン/音響/写真・DVDカメラマン/フローリストや新規プランナーの代表者など

複数のバンケットがある会場であれば、特に重要なミーティングです。全施行を把握することが必要なスタッフへの共有の場となります。基本的な施行情報や担当者ごとに必要な情報を共有します。

  • 会場エントランススタッフへ:ゲストの来館や退館など挙式前と披露宴後に関わる情報(例:親族や受付担当者の来館時間、ゲストの着付けや部屋メイク予約者の来館時間、要ケアが必要なゲスト等)
  • 挙式会場スタッフへ:挙式に関わる情報(例:挙式スタイル、リハーサル時間とその参加者、新郎新婦のそれぞれのゲスト人数等)
  • キッチンスタッフへ:料理に関わる情報(例:コース料理、アレルギー対応者等)

施行毎のミーティングの目的

  • 目的:施行に関わる全てのことを確認しするため
  • 参加者:担当の打合せプランナー、該当施行に関わるサービスの主要メンバー

1つの施行の詳細部分まで情報共有を行っていきます。新郎新婦の人柄、進行表・席次表などの施行情報、特に注意する点など、施行資料の隅々まで読み合わせしていくのが一般的です。こうすることでミスのない情報共有をすることができます。そして、大切なポイントは「施行資料に書かれている情報だけではなく、そこに至った背景も伝える」ということです。

例えば、料理コース。提供する料理コースだけを確認するだけでなく、「なぜこのコースにしたのか」「このコースに決定した経緯」も伝えます。気に入った一皿があった、本当は希望していたコースがあったが予算の関係でランクダウンした、予算は厳しかったがゲストへのおもてなしだけは大切にと料理だけは拘った、など背景を伝えることで、サービススタッフの新郎新婦やゲストとの会話のヒントとなります。これを行うことで、顧客満足を高めることができます。

施行前の情報共有についてまとめ

顧客満足を最大化するための施行前の情報共有方法のコツは下記のポイントです。

  • 施行資料への情報の抜け漏れを防ぐ為、最終打合せ前に資料や電話・メールの履歴の見直し、最終打合せで新郎新婦へ施行資料となる進行表/席次表の最終版を渡す、施行資料はダブルチェックをする
  • 最終打合せ後の変更をできるだけ減らす為、新郎新婦へ、最終打合せ前に返信ハガキを見ながら名前・肩書、親御様やゲストからの依頼事項の最終確認を行ってもらう、最終打合せ後は変更ができないと理解してもらう
  • 施行資料に書かれている情報だけではなく、そこに至った背景も情報共有する

打合せプランナーには膨大な情報量が集まります。その情報をきちんと整理と管理することでスムーズな情報共有を行うことができます。新郎新婦の満足度が高まる結婚式を作るヒントになれば嬉しいです。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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