Zoomなどを使ったオンラインウェディングの事業化・サービス化について考察

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Zoomなどを使ったオンラインウェディングの事業化は可能か?_サムネイル

ブライダル業界に限らず産業全体でオンライン化の流れが進んでおり、最近ではオンラインウェディングサービスのプレスリリースやZoomで結婚式をやりましたという新郎新婦のエントリーなども出てきており、ブライダル業界でも確実に進んできている感はあります。今回の記事ではこのような流れを受け、今後増えるであろう「オンラインウェディングサービス」について、考えうるビジネスモデルからメリットデメリットまでをまとめました。

ブライダル業界のオンライン化の全体像

オンライン×ウェディング_4つの概要2
ウェディング×オンラインの領域は大きく分けると下記の4つに分類できます。

  1. 接客をオンラインでする
  2. 働き方がオンラインになる(テレワーク)
  3. 結婚式をオンラインでライブ配信する
  4. 結婚式をオンラインでする

全体概要について詳しくは下記の記事に概要をまとめてあるのでご覧ください。

今回の記事ではこの中の「結婚式をオンラインでする」について詳しく書いていきます。
 

既にリリースされているオンラインウェディング関連サービス

他にも、HAKUがオンラインプロデュースのリリースを出していたり、今後も増えていきそうです。またある程度の事業者数・サービス数が出てきたらサービス比較サイトとかも出てくるのではないかと思います。
ちなみに、事業者がサービスとして提供するのではなく自然発生的に起こっているオンラインウェディングの事例もあるようです。

どれも大変な状況下にもかかわらず心温まる話なので、ぜひ一度お読みになられるといいかと思います。
 

事業化する場合の考えられるビジネスモデルと事業運営上のポイント

さて、では事業化(サービス化)について具体的な内容を考えていきます。まずオンラインウェディングをサービスとして運営する場合、ビジネスモデルには下記の3つが考えられます。

  1. 場を提供してオンライン空間の使用料金で稼ぐ
  2. オンラインウェディングをプロデュース&開催場所の提供までしてパッケージで販売して稼ぐ
  3. 投げ銭機能のあるオンライン結婚式の場を提供して投げ銭の手数料で稼ぐ

オンラインウェディング事業のビジネスモデル
この記事を書いている時点でどれが優勢とか正解といったことはなく、これからどのモデルが市民権を得ていくのか全く想像もつかないですが、これ以外にはちょっと思いつかないので、それぞれのモデルの概要やメリットデメリットをまとめていきます。

①場所貸しモデル

Zoomなどのツールのアカウントを事業者が持ち、ユーザーに貸し出しその利用料をもらう、というモデルです。
新郎新婦またはゲストが自発的にオンラインでウェディングを企画実行しようとすると、ホストが何かしらのツールのアカウントを持ちそこにゲストを招くという準備が必要になるはずです。ITに明るい人なら何の問題もない行動なのですが、苦手な人にとっては難しい行動であること(1年後にはできるようになっている可能性はありますが…)、1組1組が結婚式のためだけにオリジナルアカウントを開設するのがマクロで見れば非効率であることなどが課題になると思っています。
そこで、事業者がこういった設定や開設などのわずらわしさを代行し、誰でも簡単にオンラインでウェディングができるようになることがサービスが提供する付加価値になります。ただし、こういったアカウントの使い方が例えばZoomの利用規約上OKなのかはわからないので、事業化するならそこは確認必要なところです。
このようにメリットはありそうなのですが、売上のKPIが

  • 売上=利用組数×利用単価
  • 利用組数=サービスサイト来訪数×CVR

であり、認知獲得にそれなりにデジタルマーケ施策への投資が必要そうなのと、お客様から頂ける単価がかなり安そうなので、理屈は分かるがビジネスとしては成り立たないのでは?と思われるのが懸念点です。このオンラインウェディングに参加した人向けの広告商品を作りtoBで販売するとかなら何とかなるのかもしれませんが…、あんまり現実的な話ではないですね。

②プロデュースモデル

これまでの一般的なウェディングプロデュースと同じビジネスモデルで、提供するウェディングがオンライン上で開催される、という点だけが異なります。ブライダル従事者なら一番イメージしやすいと思いますし、最初に出てくるのはこのモデルのサービスが多いんじゃないかなとも思います。
ユーザーにとってサービスの内容がわかりやすく、かつプロデュースチームごとのカラーの違いも分かりやすいので特にオフラインの結婚式が難しい現状においては支持する層も一定数いるのではないかと思います。
売上のKPIは

  • 売上=組数×フィー単価
  • 組数=問合せ数×成約率

なのも同じですが、フィーの単価はこれまでのプロデュースと同額では取れないでしょうから(付加価値の違いがすぎる、相場的には1万~10万くらいじゃなかなと思う)、1組当たりの工数を下げて売上高人件費率が高くなりすぎないような業務バランスを設計することがビジネス上は重要になると思います。
ただ、長期的にこのモデルが大きく伸びるとはあまり思えません。オフラインでの結婚式がまた出来るようになったら、というのが前提ですがオンラインでなければできないことがほとんど思いつかないのでそれなりのフィーを払うならオフラインでするよね、となりそうです。なので、オンラインプロデュース専業は難しそうな気がしますが、もともとプロデュースをやっていたチームがオンラインでのプロデュースもメニューの1つに加わるよ、ならわかる気がしますね。

③投げ銭手数料モデル

3つ目が投げ銭モデル。以前書いた下記の空想事業企画のビジネスモデルとほぼ同じなのでこちらをご覧ください(もう1年も前なのか…)。

このモデルは結婚式をオフラインで出来ないのでせめてオンラインで開催しましょうという背景に加え、ゲストがせっかくご祝儀を渡すなら新郎新婦の新生活に役に立ってほしい直接お祝いしたいという目的も含まれると私は考えています。今の結婚式ってご祝儀3万円渡すものの自己負担金をさらに加えて結婚式場にお支払いしている状態なので、実質的にはご祝儀になっていないんですよね、という背景。
このモデルは認知されれば、新郎新婦だけでなくゲストにとっても想いを直接伝えられるという点でメリットがあるので支持されそうだなぁとは思うものの、プロダクトの開発(リーガルの面なども含めて)が他のモデルに加えてかなり大変になると思うので中小企業がとりあえずやってみっか、で取り組み始めにくいなとは思います。
 

Zoomなどのオンラインウェディングを事業化するときに考えることまとめ

考えられるビジネスモデルの整理とそれぞれのメリットデメリット、実現可能性を洗い出してみましたものの、正直どこが伸びていくのか、そもそもオンラインウェディングという市場が今後できるのかはわからないですね…。ただ、あらかじめこういった背景があるはずだと考えておくことで市場のニーズが顕在化する前に準備することができるので、この記事が少しでも参考になったら嬉しいです。
 
おわり
 

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