
ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、7/16に出た「【期間限定】インスタグラムフォロワー数で、ドレス体験がお得な「フォロ割り」スタート!」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。
プレスリリースの概要
発信者 | 株式会社サンポウ |
配信日時 | 2019年7月6日 9時50分 |
URL | https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000026699.html |
タイトル | 【期間限定】インスタグラムフォロワー数で、ドレス体験がお得な「フォロ割り」スタート! |
株式会社サンポウは、群馬県高山村で運営する英国の古城「ロックハート城」で2019年7月16日より7月31日まで、インスタグラムのフォロワー数に応じて「ドレス体験」の体験料金を割引する「フォロ割り」を行います。1フォロワーにつき1円(100フォロワーより割引対象)最大500円まで「プリンセスドレス体験」の体験料金を割り引きいたします。
1.プロも認めたロックハート城のインスタ映え
ロックハート城はロケ地としても知られる「撮影スポット」。この10年毎年50本超の映画、TV、PVなどのロケが行われています。映像のプロに選ばれ認められた証です。
2.一般の口コミからもわかるロックハート城への関心の高さ
近年インスタグラム目的の来場が多く、お客様からのインスタ投稿数はこの1年群馬県内観光施設トップのみならず、全国的にもインスタ映えする施設として多くの媒体で紹介されております。「Yahoo!検索トレンドマップ2018」(トレンドワード篇)Instagram関心者ベースでは観光施設として全国トップレベルに挙がりました。
【 ドレス体験「フォロ割」概要】
- 実施期間:2019年7月16日(火)~2019年7月31日(水)
- 場所:ロックハート城3F ドレス体験受付口
- フォロ割りの受け方:
- ・インスタグラムのマイアカウント画面を開き、フォロワー数を受付に見せるだけ!
- ・申し込み時のフォロワー数×1円の料金が割引(最小人数100人フォロワー)。
- *ただし最大を500円とします。(当日有効のお買物券でキャッシュバック)
—ここまでリリースから抜粋—
アクセスや会社概要など、詳しくはリリースをご覧ください。
ロックハート城の「フォロ割」スタートのリリースについて考察
と、上記のように新しい企画をスタートします、というリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。
「フォロ割」の目的
ロックハート城の認知拡大、でしょう。一般的なマーケティング施策で認知拡大をしようとすると、マス広告や交通広告など、または認知獲得目的のデジタル広告の実施などが一般的です。ただ、こういった施策を実施しようとすると当然ですがコストが掛かります。
それに比べて、今回のフォロ割は、
- インスタグラムのフォロワーがいる人がドレス体験をする(最大500円割引)
- 体験時にとった写真をインスタに投稿する
- それを見た人がロックハート城を知る=認知拡大
という流れを想定している施策だと思うので、プチインフルエンサーマーケ、といったところですね。ちなみにこの最大500円の値引きは現金ではなく当日のお買物券でキャッシュバックなので、実質的にかかるのはそのお買物券で購入した商品の原価のみ、となります。
どれくらいの規模を見込んでいるのかはわからないですが、マスプロモーションを実施した場合と比べるとかなりコストを抑えて認知獲得が期待できるのではないかと思います。
「フォロ割」の期待効果
今回の施策で目的となるのは「ロックハート城の情報がリーチした人数」となるので、どれくらいになるのか考えてみます(具体的な数字は全く見当もつかないので、今回は考え方のみ示してみます)。
- リーチ数=フォロ割適用者数×平均フォロワー数×フォロワーのアクティブ率
- コスト=フォロ割適用者数×平均フォロワー数×100円
- 費用対効果=コスト/リーチ数
フォロ割適用者数と平均フォロワー数は、オペレーション時にデータとして履歴を残しておけばきちんと統計は取れそうです。
もし、100人が適用して、平均フォロワー数が500人、アクティブ率が50%だとすると、25,000人にリーチし、50,000円の値引き、となります。安い…。
開催期間が2週間程度なので、上振れてもこの10倍くらいが上限かなとは思いますが、基本的な考え方はこのようになるはずなので、何人の適用が期待できるかがポイントですね。
ロックハート城の「フォロ割」スタートのリリースについてまとめ
今回のリリースのキモは「間接的な広告効果を期待できることに投資をする、という点だと思います。いわゆる有名インフルエンサー以外でもインスタグラムやツイッターでそれなりのフォロワーを抱えている一般人も多いです。そういった人に認知拡大を手伝ってもらう、その分サービスを厚くする、という発想の施策は、ブライダルに限らず今後増えていきそうだなと思います。一長一短ですけどね…。
おわり