更新日 2020年03月11日

【プレスリリース考察】renacnattaが伝統工芸西陣織でつくる"一生着られる"ウェディングドレスと金彩イヤアクセサリーを発表

ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、3/7に出た「文化を纏うブランド「renacnatta(レナクナッタ)」が伝統工芸西陣織でつくる”一生着られる”ウェディングドレスと金彩イヤアクセサリーを発表」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。

プレスリリースの概要

発信者 株式会社Dodici
配信日時 2020年3月7日 10時00分
URL https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000051430.html
タイトル 文化を纏うブランド「renacnatta(レナクナッタ)」が伝統工芸西陣織でつくる”一生着られる”ウェディングドレスと金彩イヤアクセサリーを発表

株式会社Dodiciは日本とイタリアで生産されたデッドストックや伝統工芸品などの貴重なテキスタイルを組み合わせ巻きリバーシブルスカートを主に展開するブランドrenacnatta(以下、レナクナッタ)を運営しています。
レナクナッタでは、2020年3月7日(土)〜4月29日(水)の期間、クラウドファンディングにて「西陣織でつくる”一生着られる”ウェディングドレス」と「金彩イヤアクセ」、その他アイテムを発表いたします。(https://www.makuake.com/project/renacnatta2/
▪️ブランドについて▪️
renacnattaは「文化を纏う」をコンセプトに日本とイタリアの素材を組み合わせた巻きスカートをメインに展開するブランドです。今回発表するアイテムは京都の伝統産業とのコラボレーションとなっており、受注生産になります。
▪️アイテムの一部▪️
1)西陣織でつくる”一生着られる”ウェディングドレス (60,000~180,000 yen)
ドレスはトップスとスカートのセットアップになっており、トップスは着物をイメージしたデザインになっています。そして西陣織の上にさらに繊細な手刺繍を施しています。
ウェディングドレスは一生に一度だけ着るものなのでレンタルが主流ですが、このドレスはセットアップになっているのでトップスやスカートだけで、たとえば結婚記念日だったり、お子様の入学式など人生の特別な節目に着ていただけます。また上下ともに巻いて着られるフリーサイズになっているのでサイズの変動にも対応します。
2)西陣織ネクタイ (15,000 yen)
3)金彩イヤアクセ (11,000 ~ 13,200 yen)
金彩は、染め上がった絹の生地に金や銀の箔、金粉等を接着する技術で、友禅染をより華やかにする加工の一つです。今回のリターンではイタリア製の80年代に織られたビンテージのデッドストックシルクに金彩を施したアイテムをご用意しています。
▪️資金の使い道▪️
クラウドファンディングで集まった資金は今後の運営費と今年6月に行われるミラノデザインウィーク出展の資金として使わせていただきます。
ミラノデザインウィークは毎年4月にイタリア・ミラノで開催され、毎年約40万人前後の人が訪れる世界最大級のデザインの祭典です。(今年は新型コロナウイルスの影響で6月に延期となりました。)
デザイナーだけでなく、バイヤー、建築家、職人、インテリアコーディネーター、ジャーナリスト、トレンドリサーチャーなど、デザイン業界に関わるあらゆる職種の人々が世界中から集まるこの機会に、日本の伝統工芸の新しいカタチと可能性をアピールしていきます。
▪️クラウドファンディング詳細▪️
実施期間:2020年3月7日(土)〜4月29日(水)
—ここまでリリースから抜粋—
会社概要については、詳しくはリリースをご覧ください。
 

“一生着られる”ウェディングドレスのリリースについて考察

と、上記のようなクラウドファンディングのリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。

今回のクラウドファンディングの概要

そもそもクラウドファンディングとは何か?という方は、こちらの記事をご覧ください(外部リンク)。また、他にもググればたくさん解説記事が出てくるので、調べてみてください。今の国内だと、Campfire、READY FOR、makuakeあたりが有名でしょうか。
今回のクラファンは、renacnattaブランドと京都の伝統産業とのコラボレーションで「一生着られるウェディングドレス」を制作し、クラウドファンディングで集まった資金は今後の運営費と今年6月に行われるミラノデザインウィーク出展の資金として使う予定とのことです。
私は西陣織もウェディングドレスも全然詳しくないのですが、「一生着られるウェディングドレス」というネーミングも秀逸だし、Makuakeに書かれたストーリーも素敵だなと思いました(語彙…)。あと、クラファンだからなのかわからないですけど、60,000円~180,000円って異常に安くないですか?今後生産ラインに乗せるのかとか、この金額で利益出るの?とかいろいろ考えてしまいますが、このストーリーでこのクオリティの商品がこの価格で出てきたら市場変わっちゃいますね。

結婚式場側が考えたほうがいいと思うこと

近年はSNSやnote、youtubeなどユーザーやファンとのコミュニケーションチャネルはこれまでより格段に増えてきているので大きな広告宣伝費を掛けなくても自分のブランドを発信することが容易になりましたし、クラファンや投げ銭、課金メディアの活用など資金集めの方法も多様化してきました。こういった背景から、今回のリリースはクラファンでウェディングドレスですが、ウェディング業界のアイテムやスタイルって一般関心度高い割にはなかなかイノベーションが起こっていないので、今後も普通にこういったような事例が増えてきてもおかしくないんじゃないかなと思います。
ちょっと考えてみていただきたいのですが、例えばこのドレスを着たいというお客様が来館されたとして、「持込料5万円になります」って言われたらまぁ普通に決めないと思うんですよね。式場決定前にこの西陣織のドレスが着たくて選んでからきているのに、それに対して追加請求する会場は結構ですってなりそうですよね。
となると、こういったお客様ってもはや「結婚式場から探す」ではなく「商品から選んでいる」と言えますし、もっと言うと「商品のストーリーや作り手から選んでいる」が正確な表現のような気がします。それがドレスだけでなく、フラワーやペーパーアイテム何かでも起こりそうですよね。
これまでの事業運営では「持込みNG」は当たり前でしたが、結婚式の作り方がユーザー側の方から多様化していったときに対応できるかどうかは今後より重要になっていくと思います。
 

“一生着られる”ウェディングドレスのリリースについてまとめ

正直こういった発想でブライダル業界外の人が起点となって起こることがほとんどなんじゃないかなと思います。ドレススタイリスト10年やってました!みたいな人がこの発想にたどり着くイメージあんまりないんですよね(偏見かもしれませんが…)。そうなったときに、たぶんブライダル業界への参入時のハードルはそこそこ高いはずなので(文化的な側面や業界構造的な側面など)、その橋渡しのような存在になれるといいなと、このリリース見て思いました。
 
おわり
 

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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