
ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、10/7に出た「D2Cウェディングドレスブランド『Nuance』が完全予約制のガイドサロンを渋谷スクランブルスクエアWeWork内にオープン」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。
プレスリリースの概要
発信者 | ninau株式会社 |
配信日時 | 2020年10月7日 10時00分 |
URL | https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000066181.html |
タイトル | D2Cウェディングドレスブランド『Nuance』が完全予約制のガイドサロンを渋谷スクランブルスクエアWeWork内にオープン |
ninau株式会社が運営するD2Cウェディングドレスブランド『Nuance(ニュアンス)』(https://www.nuancedress.com/)は、渋谷スクランブルスクエアWeWork内に完全予約制のガイドサロンをオープンいたしましたのでお知らせします。
■『Nuance』渋谷ガイドサロンの特長
Nuanceの渋谷ガイドサロンは、コロナ禍で県をまたいでの往来を自粛されている花嫁さまとのタッチポイントとして、また、忙しい結婚式準備、平日の夕方以降の時間帯の有効活用をしていただくことを目的に開設いたしました。
完全予約制の鎌倉サロンと同様、ご予約がある日時のみ運営いたします。アトリエのある鎌倉サロンとは異なり、スタッフは常駐せず、ご予約を頂いた日時のみオープンいたします。
■『Nuance』とは
- D2Cモデルにより高品質かつリーズナブル
Nuance <ニュアンス>は、ウェディングドレスのD2Cブランドです。ドレスのデザイン・パターンの作成から縫製、集客、ドレスのデリバリー、webでの決済まで、ワンストップで提供しております。
製作から提供まで全てを自社で行うD2Cブランドであることから、海外のハイブランドが使う海外のレース・生地や、高品質な国産の生地を使いながら、中間マージンなどを省くことで、高品質かつリーズナブルな価格でウェディングドレスを提供できることが特徴です。
- 大げさでない、自然体でいられるウェディングドレス
コロナ禍により、ウェディングの小規模化や換気のいい屋外での挙式が主流になりつつあります。
それに伴い、これまでのウェディングドレスの様に大規模会場で目立つためのドレスではなく、近年の小規模会場や屋外での雰囲気に合う自然で動きやすいドレスの需要が加速しています。
また、これまでのウェディングドレスは、耐久性を重視するあまり、肌触りや質感が犠牲になった重いものがほとんどでした。
スレンダーラインを中心としたニュアンスのドレスは、お召しになる花嫁さまの為に、肌触りや質感を重視しております。また、長時間着ても疲れず自然にいられるよう、通常のドレスの半分以下の重さが特徴です。
- ドレスが映えるフォトウェディング等の新規事業も
ウエディングドレスの他、お衣装のクオリティが下がりがちなフォトウェディングを変えるべく、本番ドレスをロケーションやスタジオでのフォトウェディングにお召しいただけるフォトウェディングブランド『BEST DAY EVER』(https://www.nuancedress.com/best-day-ever)の運営も行っております。
今後もご利用いただき易い環境を整え、多様なサービスを提供してまいります。
■『Nuance』サロン一覧
- 鎌倉アトリエ&サロン
- 神奈川県鎌倉市御成町
完全予約制の為、詳細のアクセスについてはお問い合わせください
- 渋谷ガイドサロン
- 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア39F WeWork内
■ninau,Inc.とは
私たちは、デジタルとクリエイティブに精通した、ストラテジーとブランドのコンサルティングカンパニーです。
「経営・ブランド戦略」「クリエイティブスタジオ」「D2Cブランド」「プロダクト開発」「DX」[マーケティング」「ベンチャー投資」といった様々な事業ノウハウを集約し、レディースファッション・ビューティー分野からウェディング、その他、上場企業からプレIPOのスタートアップまでの幅広いステージ、商社や金融、建設、人材などのトラディショナル領域から、AIやファッションテックといった先端領域まで、幅広いジャンルのクライアントさまをご支援しています。
—ここまでリリースから抜粋—
会社概要については、詳しくはリリースをご覧ください。
『Nuance』ガイドサロンを渋谷にオープンのリリースについて考察
と、上記のようなサロンをオープンします、というリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。
サロンの概要と目的
簡単に書くと渋谷のWework内にドレスサロンをオープンします、という内容で、目的は事業拡大のための販売チャネルの強化だと思います。
このリリースで個人的に面白いと思ったところは、
- Weworkでのサロン設置
- 完全予約制で人が非常駐
- ウェディングドレスのD2C
この3点。3つ目は後述するとして、合理的にコスト削減とプロダクト(ドレスのこと)への転換を考えられているなと思いました。現状のブライダル業界のBtoBtoCのビジネスモデルの非合理な部分を改善し、その改善した部分で生まれたメリットを提供プロダクトのデザインや素材を含めた品質の高さに活かす。これはむしろ後発であることを強みにしているサービスだな、と。
私はNuanceブランド、およびninauという会社をこのリリースで初めて知ったのですが、コンセプトの設計から発信まで上手だなぁと思いました。
ウェディングアイテムのD2Cの可能性
これまでのブライダル業界のサプライヤーは一般的にBtoBtoCモデル(サプライヤー→結婚式場→新郎新婦)だったわけですがNuanceブランドのように今後はD2Cモデルのブランドも増えてくると思っています。
- Instagram、Note、ブログ、Youtubeなど情報発信チャネルが多様化し、ドレスブランド自体が集客できる、ファンが作れる環境が整ってきた
- 結婚式場から探すという概念が少しずつ崩れてきており、アイテム検索も容易になった
- ウェブマーケティングのノウハウを持つ人は後発でも参入しやすくなった
背景にはこういった様々な要因があるのですが、プラスにとれば後発でもブライダル業界経験値が低くても戦えるということですし、マイナスにとればこれまでの実績があっても時代の変化についていけないと置いていかれる可能性があるということだと思います。
今回はウェディングドレスですが、質の高いプロダクトとそれを可能にするビジネスコンセプト、そしてそれを拡散するストーリーを設計できれば他のアイテムでも同様の流れはくるんじゃないかと思います。
『Nuance』ガイドサロンを渋谷にオープンのリリースについてまとめ
リリース自体はサロンをオープンしますよというシンプルな内容ですが、今後のサプライヤー側の動きというか流れの予測に参考になりそうな話だなと思うリリースでした。