
ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、7/27に出た「【3密対策をクリア 家族のみ集う披露宴型挙式】オンラインゲスト感動のLIVEエンターテイメント結婚式」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。
プレスリリースの概要
発信者 | 株式会社NEO FLAG. |
配信日時 | 2020年7月27日 7時00分 |
URL | https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000024615.html |
タイトル | 【3密対策をクリア 家族のみ集う披露宴型挙式】オンラインゲスト感動のLIVEエンターテイメント結婚式 |
結婚式の延期やキャンセルが相次ぐ中、これまで2,000組以上のオリジナル結婚式をプロデュースしてきた(株)NEO FLAGは、映像や演出技術を駆使し、オンラインとリアルが融合した“ゲストが主役のオンライン結婚式”を2020年8月1日より開始します。
■新サービス「NEO FEVE」(ネオフェーブ)開発背景
新型コロナウィルス(CIVID-19)の影響で、全国で挙式・披露宴のキャンセル・日程変更を余儀なくされたカップルが多数おられます。
そんな中、物理的に集まらなくても結婚式が開催できる「オンライン結婚式」のニーズが高まってきています。
NEO FLAG.Weddingでは、丁寧なヒアリングから新郎新婦がゲスト(列席者)に伝えたい想いをコンセプトにし、1組ずつ全く違った進行演出で表現するオリジナルウェディングスタイルを強みに、これまで2,000組以上の結婚式をプロデュースしてきました。
その強みを生かして、本サービスではリアル(実際にご親族様は列席)とオンラインを融合させて、オンライン上のゲストがまるでその場にいるかのような参加型のオンライン結婚式となっております。
挙式・披露宴のキャンセルや日程変更を余儀なくされたカップル、これから結婚式を挙げるかどうか迷っているカップルを対象に新サービス「NEO FEVE(ネオフェーブ)」をリリースいたします。
■6つの特徴
①3密を避けた安心スタイル
コロナ禍で懸念される3密対策に配慮したスタイル。会場収容人数の半分以下に抑えた空間で親御様、ご親族様は万全の対策がされた上でのご参加となります。
②オンラインとリアルの融合
会場にいるご親族様には感動体験を。オンライン上のゲストにも、ただ画面を視聴しているだけではなく、事前にご自宅に郵送しているギフトボックスを使用して参加型のスタイルで、ライブ感を感じるエンターテイメント溢れる体験ができます。
挙式の後は、新郎新婦と親後様ご親族様とで感染防止対策をした上でご会食となります。
③オンライン参加費は基本free
オンラインで参加されるゲストの方には基本、ご祝儀や会費はいただきません。オンライン参加のゲストの方には時間的にも金銭的にも負担はかからないので、気軽に参加できお披露目が可能です。
④1組1組オリジナルのコンセプト
オンライン結婚式でも、オリジナルの進行を組み立てて、列席のご親族様にもオンラインで参加の方にも楽しんでいただけるような進行をご提案します。
⑤司会者が先導するスムーズな進行
オンライン結婚式は司会者の役割がとても重要になります。当社の司会者は派遣ではなく、全て当社所属の司会者となります。だからこそ他のクリエイティブチームと連携しながらリアルとオンラインが融合した、ゲストが楽しめる世界観を実現することが可能です。
⑥最高の思い出に残る記録映像
オンライン参加のゲストにもまるでその場にいるかのような体感ができる、アーティストのライブにも用いられる高い中継映像技術と、配信システムを駆使して一生の想い出に残る記録映像が残せます。
■料金
プロデュース費用は162,800円(税込)
最終的な新郎新婦の自己負担金は50万円ほどとなり、当社の一般的な結婚式の約半分で実現可能です。
■先着5組様はプロデュース費用無料
—ここまでリリースから抜粋—
会社概要については、詳しくはリリースをご覧ください。
ネオフラッグの「NEO FEVE(ネオフェーブ)」開始のリリースについて考察
と、上記のようなプロデュースサービスを実施します、というリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。
サービスの概要と目的
内容を見る限り、空間を広く使った少人数会食+ライブ配信をプロデュースするというサービスだと思います。現状の3密回避をしつつ、新郎新婦とゲストに対してこれまでに近い価値を提供するための方法として企画されたサービスだと思います。
目的は様々考えられるものの、業績的には通常のプロデュースの受注が難しくなってきている昨今において、新しいマネタイズポイントを創ること、少しでも実施可能(=売上がつくれる)なサービスをつくるることが主な背景ではないかと思います。
オンライン系ウェディングサービスの価格設定
今回のサービスのプロデュースフィーは162,800円で設定されています。一般的なフリープランナーなどと比べると少し安いかなぁと思いますが、そんなに低価格ということでもないくらいの水準です。また、オンライン参加者は0円とありかつ新郎新婦の負担が50万円ほどということは、会場と当日の料理とゲスト向けのギフトボックスが合計35万円ほどとなるのでしょう。
どのオンライン系サービスの記事でも書いている気がしますが、販売価格をどう決めるかでサービスに対する企画背景が透けてみて取れますね。
- 既存サービスのオンライン対応と考えている会社は既存価格をベースにどこまで下げるかを考える
- 新規のマネタイズと考えている会社は欲しい売上から逆算で考える
- 顧客価値を探りに行っている会社は顧客がどれくらい払ってくれそうかで考える
特にどれが正解ということではなく会社ごとに違いがあるという話です。個人的にはオンライン込みでも数十万は高いなと思うんですが、結婚式場運営企業などのライブ配信・オンラインオプションなどは数十万から高いと100万円を超えていることもありますね。
今後市場ができていけばある程度サービス内容と水準価格もできてくるとは思いますが、それまでは各社様子を見ながら臨機応変に対応できるところが勝ち残りそうです。
ネオフラッグの「NEO FEVE(ネオフェーブ)」開始のリリースについてまとめ
新サービスリリースもある程度落ち着いてきたかなと思ってはいたものの、まだ続きますね。通常の結婚式需要も徐々に戻ってきているのでその時にユーザーがどのような判断をするのか、どんなサービスが選ばれるのか、気になるところです。