
ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、9/28に出た「「結婚を祝う新しいカタチ」を提供する新サービスブランド、『エニマリ』のウェブサイトを開設〜結婚にまつわる様々なシーンを「新しいカタチ」でお祝いし合えるサービスと情報を提供〜」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。
目次
プレスリリースの概要
発信者 | 株式会社くふうカンパニー |
配信日時 | 2020年9月28日 15時30分 |
URL | https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000046400.html |
タイトル | 「結婚を祝う新しいカタチ」を提供する新サービスブランド、『エニマリ』のウェブサイトを開設〜結婚にまつわる様々なシーンを「新しいカタチ」でお祝いし合えるサービスと情報を提供〜 |
株式会社くふうカンパニーは、結婚事業を営むグループ会社3社(株式会社みんなのウェディング、株式会社アールキューブ、株式会社フルスロットルズ)の統合に向けて、10月1日付で株式会社エニマリを発足します※。これに先立ち、同社が展開していく新サービスブランド『エニマリ』のウェブサイト(https://anymarry.mwed.jp/)を2020年9月28日に開設しました。同時に、株式会社アールキューブが展開してきた結婚式プロデュースサービスブランド『ANY』も『エニマリ』に刷新します。コロナ禍を機に結婚式ニーズの多様化が今後より一層進んでいく中、結婚するすべての方々に向けて様々な「結婚を祝う新しいカタチ」を提供してまいります。
※統合についての詳細はこちら:https://about.anymarry.com/news/eiqgbxptw
- コロナ禍で結婚式に対するカップルの価値観、優先順位は変化。挙式や披露宴以外にも、結婚にまつわる様々なシーンが大切な記念の日に
コロナ禍で、複数人で集まることが制限され、結婚式の在り方は変化を余儀なくされています。これにより、カップルたちはこれまで以上に従来の結婚式に対し疑問や不安感を抱き、結婚式における価値観、優先順位も変化しています。みんなのウェディングが実施した「結婚にまつわるイベント」に関するアンケートでは、下記のような結果になりました。
【「結婚にまつわるイベント」に関するアンケートの調査結果サマリー】
※調査期間:9月15日(火)~9月20日(日)
- コロナ禍で挙式・披露宴について不安感を感じている人は87.3%
- 不安を感じている原因第1位は、「コロナの影響が今後どうなるかわからないこと」
- コロナ禍において挙式・披露宴における価値観、優先順位が変化したのは52.6%
- 結婚にあたって大切にしたい、記念に残したいと思ったシーン上位5位は、「挙式」「入籍」「披露宴」「プロポーズ」「両家の顔合わせ」
※アンケート結果詳細はこちら(https://about.anymarry.com/news/eiqgbxptw)
株式会社エニマリでは、コロナ禍で変化する結婚式に対する価値観やニーズに対応すると共に、結婚式だけがみんなでお祝いする場だったこれまでの常識から、プロポーズや婚姻届けの提出、両親への結婚報告なども含め、結婚にまつわる様々なシーンを「新しいカタチ」でお祝いし合えるサービスや情報発信を展開してまいります。
- 新サービスブランド『エニマリ』のウェブサイトを開設
【少人数婚、オンライン結婚報告、フォトウェディングなど、カップルが希望する結婚のお祝いのカタチと自己負担額に合ったサービスが見つかる】
これまで株式会社アールキューブが提供してきた会費制に特化した明朗会計の結婚式サービス『会費婚』をはじめ、同社が2020年6月以降にリリースした『ふたりへ贈る結婚式』、『ふたり挙式』、『オンライン結婚報告』、『フォトウェディング』などを、新たに開設した『エニマリ』のウェブサイトで展開してまいります。そして、ウィズ/アフターコロナの新しい生活様式に合わせ、既存の挙式・披露宴といった枠にとらわれないカタチでお祝いし合える新サービスを、今後もリリースしていきます。
また、『エニマリ』のウェブサイトでは、カップルが希望する結婚のお祝いのカタチと自己負担金額に合わせて、開催に必要なものをすべて含んで、上限5万円・10万円・25万円(すべて税別)の価格の目安から、最適なプランを選択することができる特集を掲載。全国100以上の会場で、カップルのご予算に合わせた様々なカタチの結婚式をプロデュースいたします。
結婚式の予算別特集:https://anymarry.mwed.jp/features/wedding_ceremony_cost
—ここまでリリースから抜粋—
会社概要については、詳しくはリリースをご覧ください。
くふうカンパニーのグループ会社3社が『エニマリ』のウェブサイト開設のリリースについて考察
と、上記のようなサービス統合とサイトを公開します、というリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。
統合の概要と目的
統合の狙いや概要はリリースに詳しく書いてありますし、リンクにあるページで書かれているのでそちらをご覧ください。
くふうカンパニーでAnyというブランドを立ち上げ、フォトや挙式など様々なサービスラインを展開してきているのでてっきりこのまま進めていこうかなと思っていたのですが「エニマリ」というブランドに寄せていくみたいですね。
ブライダル業界の統廃合は進むのか?
今回の統合はメディア(みんウェ)-プロデュース(アールキューブ)ーサプライヤー(フルスロットルズ)と、同業同士の横の統合ではなく、結婚式場探しの縦のラインの垂直統合です。もともとグループ会社ではあるものの、このスキームの統合は私は初めて見ました。
今回のリリースの背景が経営状況悪化などネガティブなものなのか、次の時代の新しい付加価値創造のためのポジティブなものなのか、はたまたその両方なのか、それはわからないですが、今年に入ってから結婚式をできない状況が続いており、まだこの状況が続くのであれば合併や統合は今後も増えていくと思います。
そのスキームとしては、同業者同士でというよりはむしろ異業種が自社事業とのシナジーを見込んで交渉を進めることが多いんじゃないかと個人的には思っています。というのも買収をするだけのキャッシュを持っている企業が少なく、かつ今は事業存続のために借り入れをしている状態の会社が多いので特に大型のM&Aは起こりにくいんじゃないかなと。
なので、統廃合は進むと思うものの誰と誰がどのように進めるのかは正直未知数といったところです。
くふうカンパニーのグループ会社3社が『エニマリ』のウェブサイト開設のリリースについてまとめ
このリリースは正直驚きました。このような垂直統合のモデルケースになり得るとは思うものの、実際のところ今運営している各サービスとの兼ね合いはどのようにするのかなぁというのは気になるところです。またリリース出ると思うので引き続き見ていこうと思います。