更新日 2020年07月23日

【プレスリリース考察】エスクリがSBIホールディングスと資本業務提携を発表

ブライダル業界で出たプレスリリースについて、概要と考察をまとめてみよう、という趣旨の記事です。今回は、7/17に出た「エスクリ SBIホールディングスと資本業務提携を発表」のリリースについて、内容の紹介と考察をまとめました。

プレスリリースの概要

発信者 株式会社エスクリ
配信日時 2020年7月17日 17時00分
URL https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000025398.html
タイトル エスクリ SBIホールディングスと資本業務提携を発表

挙式・披露宴の企画・運営を主たる事業として展開する株式会社エスクリは、SBIホールディングス株式会社と資本業務提携を締結したことをお知らせいたします。

1.  業務提携の背景
当社グループは、施設のスタイルにこだわらず、東京23区及び政令指定都市を中心とした利便性の高い場所で挙式・披露宴施設を展開しております。また当社とともに、地方などの新たな地域でブライダル事業を運営する株式会社エスクリマネジメントパートナーズ、並びに店舗・オフィスの設計施工、オーダーメイドの建築用コンテナの企画・販売・施工、世界各地の建材・古材の販売など建築不動産に関するソリューションを提供し、またグループ内施設の内装工事、施設管理を担う株式会社渋谷を主軸としてグループ経営を推進する体制を強化し、連結業績の最大化に向け継続して取り組んでおります。

SBIホールディングスは、証券・銀行・保険を中心に金融商品や関連するサービスの提供等を行う「金融サービス事業」、国内外のIT、バイオ、環境・エネルギー及び金融関連のベンチャー企業等への投資を行う「アセットマネジメント事業」、化粧品・健康食品・創薬を事業とする「バイオ関連事業」を主要事業と位置づけ、グループ会社相互のシナジーを活用し、それぞれのビジネスラインをグローバルに展開しております。

資本業務提携契約の締結によって、保険を中心とする金融商品、さらには化粧品、健康食品など、SBIグループの有する商品及びサービスの提供を受けることで、CRM施策等に注力し、中長期的な事業成長や収益性の向上を目指してまいります。

2.  業務提携の概要
▶CRM(※)施策
ブライダルマーケットにおいて、婚姻件数の減少等により市場規模の緩やかな縮小が懸念されるなか、年間約 8,000 組の婚礼を手掛ける当社では、CRM 施策による収益力の向上が重要な経営課題の一つであると考えております。金融商品、健康管理支援サービス等に代表される SBI グループの商品及びサービスの提供を受けるほか、当社事業に関連する金融サービスの共同開発等を検討し、挙式披露宴に留まらず、顧客ライフサイクルに寄り添った提案の実現を目指してまいります。

(※)CRM施策
CRMとはCustomer Relationship Managementの略であり、「顧客関係管理」を指します。顧客情報や履歴情報の一元管理により、一人ひとりの顧客に対して適切かつ効率的なアプローチを行い、顧客との良好な関係を維持すること、また自社の商品やサービスの競争力を高めることを目的とするものであります。

▶ALAの販売における連携
SBIグループにおいて、ALA(※)関連事業は今後の成長分野と位置付けられており、ALAを配合した健康食品、化粧品、医薬品を製造、販売しております。既に、日本国内のALA配合健康食品の取り扱い店舗数は、ドラッグストアを中心に17,260店(2020年4月27日現在)に上り、さらに、アジア地域を中心にALA製品の普及体制の構築も進めております。当社もALA普及の一翼を担うべく、前述のCRM施策における連携の一つとして当社既存顧客への販売、また、新たな販路開拓とその拡大を進めてまいります。

(※)ALA(アラ/5-アミノレブリン酸)
身体の健康と美を支えるのに重要な天然アミノ酸の1種で、ヘルスケア・エイジングケアに役立つ成分として注目を集めています。ALAは、細胞のエネルギー工場と呼ばれるミトコンドリア内で作られるアミノ酸で、エネルギー産生に関与するたんぱく質の原料となる重要な物質です。ALAが体内に十分に存在することにより細胞のエネルギー産生が活性化され、健康や美容において様々なベネフィットをもたらすと考えられています。例えば、血糖値上昇の抑制や睡眠の質の改善、運動効率の上昇といった機能性が確認されています。

▶M&A戦略における連携
当社グループは、国内外において、現在34施設を運営しておりますが、うち、15施設はM&A等により他社より引き継いだものであります。これまで、ゲストハウス、専門式場、ホテル、レストランウエディングなど全ての施設スタイルの運営ノウハウを蓄積してまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大による影響は、afterコロナの世界において、ブライダル業界にも大きな変化をもたらすものと予想されます。
当社グループは、今後もM&Aは事業拡大の有効手段の一つと考えており、SBIグループのサポートを受けつつ、ブライダル事業及びその周辺事業のM&Aを検討してまいります。

—ここまでリリースから抜粋—

会社概要については、詳しくはリリースをご覧ください。

 

エスクリとSBIホールディングスの資本業務提携のリリースについて考察

と、上記のように資本提携しました、というリリースですね。では、このリリースからどんなことが考えられるのか、まとめてみます。

資本業務提携の目的

リリース内にも書かれていますが、両者の業務提携によってそれぞれの事業にシナジーを求めていきましょうということだと思います。

特にCRMの推進について書かれていますが、結婚式を開催した顧客(または列席したゲストの情報も含めて)の情報を、その後の新生活でのサービス提供する企業(今回の提携ではSBI)と連携することでよりLTVを高めていくことが目的になります。

こういったCRMを実施するためには顧客データが社内で適切にストックされていること(DBが構築されている、利活用できる状態にあること)が重要になるわけですが、その条件はある程度満たされる状態だったのかなと考えられますね。

結婚式場運営企業の今後

  • 式場をつくる
  • お客様を集める
  • 結婚式を開催して売上をつくる

これまでは基本的にこのサイクルで事業運営、企業成長をしてきたわけですが、今後はこのモデル1本でだけではもう難しいのかもしれません。結婚する人も結婚式を挙げる人も減少し続けていますし(仮に披露宴実施率が下げ止まったとしても結婚適齢期人口が減っていくことは変わらない)、競争が今以上に激化した場合に大きな固定費を抱え続けることが難しいためです。

そうなると結婚式場やスタッフなどのリソースを活用して結婚式以外でマネタイズすることが必要になるわけで、最近では料理のデリバリーなど多くのリリースが各社から出ていますね。

CRMはその別マネタイズ方法の1つであり、今後の検討優先順位の高い項目の1つと個人的には思っています。今回のような提携からCRMの成功事例が出ると業界としても参考にしやすいのかなと。

 

エスクリとSBIホールディングスの資本業務提携の発表のリリースについてまとめ

大手企業の資本政策のリリースはけっこう珍しいので紹介しました。昨今のコロナウイルスの影響もあり企業間のMAも加速しそうな感じはするのですが、また同様の事例が出てきたらここでも紹介していきます。

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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