小さな結婚式の特徴とは?ビジネスモデルを図解してみた

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事業のビジネスモデルを理解することは、その事業やサービスがなぜつくられたのか、どんなことを強みとしているのかを体系的に理解でき、事業開発や個人の知識習得でとても勉強になります。ブライダル業界の中でも様々な特徴的なサービスがあり、その仕組みや違いを知ることで見えてくることも多いと思います。そこで、今回は「6万7,000円から挙げられる少人数結婚式専門の結婚式場」として有名な小さな結婚式のビジネスモデルを図解してみました。


小さな結婚式とは?

株式会社レックが運営する、少人数結婚式に特化した低価格の結婚式場です。挙式のみの価格が6万7000円からと圧倒的な低価格を実現し、これまで累計10万組以上、現在も年間15,000組以上の挙式を扱っています。元々は挙式のみでしたが、他社の会場での会食付きプランや、最近ではリゾートウェディングプラン、フォトウェディングプランなど、挙式を起点にさまざまなバリエーションのプランを扱っています。

小さな結婚式

Webサイト https://www.petitwedding.com/
運営会社 株式会社レック

では、このサービスのビジネスモデルを図解してみます。

 

小さな結婚式のビジネスモデル

小さな結婚式のビジネスモデル図解v2

2000年のサービス開始以来、6万7000円という圧倒的な低価格と、当時はまだ珍しかった「少人数」「挙式のみ」という明確なコンセプトが話題を呼び、これまで累計10万組以上の挙式を行ってきました。最近は少人数特化型のプロデュースサービスも増えてきましたが、この領域の第一人者は小さな結婚式かと思います。

結婚式は親族、会社の上司や同僚、友人を招いて盛大に行うもの、というのが以前は一般的でしたが、時代やユーザーニーズの変化とともに、大勢の前で目立ちたくない、たくさん呼ぶと高くなってしまう、などの理由で、そういったスタイルを希望しないカップルも増えてきました。

そこで小さな結婚式は、①少人数を専門にしたチャペル、②圧倒的な低価格のプラン、この2つの方法を取り入れ、家族や親しい友人だけを招いて結婚式を挙げたい新郎新婦向けのサービス提供を開始しました。そもそもの定価が抑えられているので、他のご祝儀や会費を前提としている低価格サービスと比較して新郎新婦もゲストも予算的な負担も小さいこと、全国各地にチャペルや会食ができる提携会場があるのでサービス提供エリアが広いことなどが特徴です。

自社でチャペルは保有していますが、会食希望のお客様は提携しているレストランやホテル、ゲストハウスへの送客となるので、結婚式場運営とプロデュースの中間(というか両面を持っている)のようなサービスですね。そのためスマ婚や楽婚などのプロデュースサービスとは違い、みんなのウェディングなどのブライダル媒体に広告出稿できる、というのも集客上の大きなメリットです。通常は300万円~400万円程度の会場リストの中に突然6万円台の会場が出てくるわけですから、インパクトは強いですよね。

小さな結婚式は2000年サービス開始なので、ノバレーゼの創業とだいたい同じ時期です。ブライダル業界の中ではかなり歴史の長いサービスですし、ニーズが顕在化する前から事業を開始してしっかりとその波をつかんでここまでの規模にしてきたのは、純粋にすごいなと思います。

 

今後の展開の予想

最後に、これから先に小さな結婚式がどのようになっていくのかについて予想してみます。

予算面での理由、目立ちたくないなどの理由から、家族や親族、親しい友人だけを招いた少人数結婚式を挙げたいというニーズは今後はある程度の割合であり続けると思います。むしろ今より増えるかもしれません。

事業のマネタイズポイントはお客様から頂く代金のみなので、

  • 売上=施行組数×組単価
  • 施行組数=集客数×成約率

となるはずです。そのため、売上を伸ばすためには施行組数を増やすか、組単価を上げることが必要であり、施行組数を伸ばすためには集客数か成約率を伸ばすことが必要になります。

まず集客ですが、ホームページのSEOが相当強いので自然検索で来訪→コンバージョン、このルートでの獲得はかなり多いんじゃないかなと思います。サイトのデザインが最新のトレンドのわけでもなく使いやすいとも言えないですが、ドメイン内のコンテンツ量が圧倒的に多く、1ページ当たりのテキストや画像の量も多いので検索に対してここまで強いのだと思います。SNSアカウントも運用されていますが、そこまで強いというわけではないですね。今後伸ばしていくためには、ウェブ広告を使うかコンテンツ増やすかですが、今の商材に関するページは網羅されているような印象なので、サービス設計とセットになるかと思います。あと、サイト内の導線改善でCVR改善は一定見込めそうかなーとは思います。

次に組単価ですが、挙式のみの単価を上げると競争優位性が失われるので、プランの数を増やしてオプション的に組単価を上げていく方法が現実的でしょう。+会食、リゾート、などです。サイトを見ると提携しているレストランやホテルなどの会食会場はまだ多くない印象なので、ここのバリエーションを増やして会食プラン受注率を上げる、結果的に顧客1組当たりの組単価が上がる、と考えるべきかと思います。

最後に成約率ですが、今のオペレーションがどうなっているか次第ですがある程度定型化されているようなら今から何かをやって劇的に改善するのは難しいと思います。ただ、営業オペレーションそのものを変えてしまう(または新たに設ける)というのは1つの方法かと思います。具体的には、申込までをオンラインで完結させるフローを構築する、ですね。今はサイト→来店予約→来店→申込、だと思います。特に挙式のみプランだと組単価が高くない分利益率は決して高くないと思うので、オンライン完結のフローを構築し人件費をかけないようにすると、売上は伸びなくても利益率は大幅に改善することができるんじゃないかと思います。

この基本導線以外のところだとフォトウェディングの取り扱い開始もそうですし、リゾートのエリアを開拓したりなど、挙式の取り扱いが圧倒的という強みをキーに、事業展開していくという方法もあると思います。いずれにせよ、どういう展開をしていくのか気になるところですね。

 

まとめ

小さな結婚式のビジネスモデルについて、簡単にまとめました。今後どのような事業成長を目指しているのかは私にはわかりませんが、少人数結婚式の領域で圧倒的な強さを誇っているサービスなので、そこを起点に今後業界全体にどんなインパクトをもたらしてくれるのか楽しみです。

 

【参考書籍】

今回の記事で書いたビジネスモデルは「ビジネスモデル2.0図鑑」を参考にして作成しています。ビジネスモデルを体系的に理解するのでとても勉強になりますし、ブライダル業界以外の様々なサービスの仕組みや特徴を知ることができるのでオススメです。

ビジネスモデル2.0図鑑

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