今のユーザーが求めているのは本当にオリジナルウエディングなのか?

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オリジナルウエディングのトレンドについて

ここ数年、オリジナルウエディングを謳う会場やプロデュースサービスが増えてきています。自分たちらしく、自由に、オーダーメイドで、など表現の違いはあれど、これまでのステレオタイプではない結婚式を集客で訴求したり実際のサービスにしたりするけトレンドがなり強くなってきていると思います。でも、それは本当に今のユーザーのニーズをとらえているのでしょうか?そこで、今回の記事では「オリジナルウエディングのトレンド」について調べてみました。結婚式場の集客や企画の担当者などにとって、マーケットトレンドを考える1つのきっかけになってもらえると嬉しいです。

オリジナルウエディングとは?

定義はあるの?

何をもってオリジナルかそうでないかを判断するのかの明確な定義はありませんが、一般的には「新郎新婦らしさや、オリジナリティをパーティに盛り込んだ結婚式のこと」とされています。他にも、ふたりらしい結婚式、自分らしい結婚式、自由な結婚式、などさまざまな表現がありますが、おおむね同じようなことを表しています。

オリジナルウエディングに関するトピック

以前からあったと言えばそうかもしれませんが、業界内でより意識されるようになったきっかけはCrazy Weddingの登場かと思います。創業は2012年(当時の社名は株式会社UNITED STYLE)で、サービス開始からFacebookなどのSNSを中心に爆発的な人気が出てきたことで、一気にオリジナルウエディングという価値観が広がりました。他にもBrideal空飛ぶペンギン社LADIRBなど、ハードに依存しない結婚式を提供しているサービスはあったのですが、一般ユーザーへの認知度の拡大という点では2012年~2013年あたりが大きな転換期となっています。

その頃から、結婚式場の集客の打ち出しでも「オリジナルウエディングプラン」なるプランが登場したり、広告で使うPR文の中に「オリジナル」や「自分らしく」、「世界に1つの」などのワードが増えてきた気がします。また、同じ式場でも別ブランド化したり(確か椿山荘などもそうだったはず)、T&Gの「TRUNK」ブランドなどコンセプトごとオリジナルを意識した会場も新たに作られてきました。

媒体側の動きでも、GOOD WEDDING AWARDでCrazy Weddingのプランナーが受賞したり、2017年に自由な結婚式をテーマにしたゼクシィスパークが発売されたり、その他にも、世界に1つだけのプランをもらえるサービスであるプラコレが登場したりするなど、オリジナル押しの特集や編集記事なども増えていきました。

最近では、キングコングの西野さんが「#結婚式に自由を」とブログを書くなど、このトレンドは続いているように見えます。

 

オリジナルウエディングを訴求する結婚式場やプロデュースサービス

結婚式場や媒体、プロデュースサービスごとの現状を見てみます。

ゼクシィのオリジナルウエディング訴求

媒体としての訴求としては、

などがありますが、その他にも式場紹介のコンセプト文やプラン、ブライダルフェアなどでたくさんの会場がオリジナルウエディング訴求しています(以下、一部の例)。

など。

みんなのウェディングのオリジナルウエディング訴求

以前はBridel(さらにその前身はみんなのウェディングプランナー)というオリジナルウエディングのサービスを展開していましたが、現在は媒体として強く打ち出しているというわけではなく、ゼクシィ同様にオリジナル系のフェアやプランを設定している会場が多いです。

ウエディングパークのオリジナルウエディング訴求

公式見積りの中にオリジナルウエディング、というこだわり項目がありますが、それ以外特に強調しているという印象はなく、みんなのウェディングと同じくらいのテンションでの訴求となっています。

ここまでの3つの媒体以外にもマイナビやハナユメなどありますが、そこが趣旨ではないので今回はこの3つを紹介しました。気になる方がいたらいろいろ調べてみてください。

オリジナルウエディング訴求のプロデュース会社

かなり数が多かったので、一部の代表的な会社だけ簡単にまとめます。

プロデュース会社 特徴・コンセプト
BLISS WEDDING オーダーメイドウェディングならBLISS WEDDINGで。カウンセリングからコンセプトメイク、会場選びデザイン、当日のPARTYまで本場欧米スタイルでプロデュース。お客様の要望に応えながらオリジナリティを追究した結婚式を実現いたします。
CRAZY WEDDING オリジナルウェディングならCRAZY WEDDING(クレイジーウェディング)。オリジナルウェディングの専属プロデューサーが予算、会場選び、コンセプト作り、装飾、ウェディング当日の準備まで、すべてをサポート。おふたりの個性をコンセプトで表現した、世界にひとつだけのウェディングを創り上げます。
Diamond Designers ダイヤモンドデザイナーズは、1組1組にあった最適なオリジナルウエディングプランをプロデュースチームが一緒に考え、おふたりの思いをカタチにしていきます。ご提案までは、一切費用はかかりません。まずは安心して結婚式のプロフェッショナルにご相談ください。
Crank 映画のようにウェディングを製作!オリジナルウェディングプロデュースCrank(クランク)。おふたりのウェディングをプロフェッショナルが映画の製作委員会のようにサポート。型にはまらないオリジナルウェディングをおつくりします。
Brideal Brideal(ブライディール)は、オリジナルウェディングで、こだわりの結婚式、1.5次会を実現します。ゲストに楽しんでほしい!プロポーズの場所で挙式したい!結婚準備を楽しみたい!あなたの理想とする結婚式をウェディングプランナー(フリーウェディングプランナー)がプロデュースします。
HAKU 一生に一度の結婚式。ふたりらしく、自由で、個性的なのは当たり前。 ふたりの自己主張は、もうやめる。 ふたりらしいおもてなしを通して、 みんなに心から喜んでほしいから。 大切な人たちの心が震えると、 ふたりの心も震えて絆が深まる。 それは、これからの人生がずっと幸せになる結婚式。
Bridal Plus ウエディングプランナーが、名古屋を中心に愛知・岐阜・三重であなたの本当に叶えたい結婚式を実現する、オーダーメイドウエディング・自由な結婚式・オリジナルウェディングなら、プランナー会社のブライダルプラスにお任せください。
weco ウエコはウエディングコーディネーター選びからのオリジナルウエディングを実現します。野外の結婚式などあなたらしい手作り結婚式が自由自在。今はウエディングプランナーとともに作る時代。人と同じは嫌!騙されたくない!安くしたい!沢山の結婚式事例やプランナーからあなたにピッタリのウエディングを見つけよう。

これ以外にもオリジナル、自由な、ふたりらしい、オーダーメイドで、といった訴求のプロデュース会社は非常に多いです。

ここまでの結論

数年前からサービス提供者側のオリジナルウエディングの訴求は明らかに増えてきており、会場、プロデュース問わず多くの事業者がオリジナルウエディングを提供していることを謳っていることがわかりました。

では次に、ユーザー側のニーズはどうなのでしょうか?見ていきましょう。

 

オリジナルウエディングの検索状況

Googleトレンド

オリジナルウエディングgoogleトレンド

上のキャプチャは過去5年間、Googleで「オリジナルウエディング」と検索された回数の推移です。オリジナルウエディングのトレンドが業界内で出始めたのが2012年~2013年くらいにかけてですが、検索回数はそれほど変わっていないことがわかります。

Googleのキーワードプランナー

オリジナルウエディングの検索回数_キーワードプランナー

「オリジナルウエディング」の月間平均検索ボリュームは480回(全国)。これを多いと見るか少ないと見るかは微妙なところですが、同じようなブライダル系のキーワードと比較すると以下のようになります。

キーワード 月間平均検索ボリューム
オリジナルウエディング 480回
ウエディング デザイン 210回
結婚式 自由 40回
東京 結婚式場 1,900回
結婚式 費用 18,100回
レストランウエディング 4,400回

一般的な結婚式場の検索方法である

  • エリアから探す(東京 結婚式場、など)
  • 費用から探す(結婚式 費用、など)
  • 会場タイプから探す(レストランウエディング、など)

これらのキーワードの検索回数と比較するとまだまだ小さいと言えるでしょう。ちなみに、スマホで検索順位が1位の場合、クリック率は約19%と言われているので、もし「オリジナルウエディング」と検索して1位になるページを作ることをできたとすると、

480回×19%=約91セッション

CVRが5%だったとして

91×5%=5CV(来店予約)

程度の期待値です。小規模のプロデュース会社であればこれでも十分なリターンと言えますが、ある程度の事業規模であったり拡大を目指しているサービスであればここだけ対策をしても成長は難しいかもしれません。ただ、オリジナルウエディングで1位を獲得できるくらいのコンテンツ制作やサイト設計をできるのであれば、「オリジナルウエディング 〇〇」といった検索ワードでも上位を獲得できるでしょうから、実際はもうちょっと期待値は高いと思います。

検索状況に関するまとめ

過去5年を見ても検索数は増えておらず、他の一般的な結婚式場探しのキーワードと比べても数はかなり少ないです。

 

SNSでのオリジナルウエディングに関する投稿状況

Facebook

企業、結婚式場、プロデュースサービスの投稿の中に「オリジナルウエディング」と書かれていることがほとんどでした。ただ、よく考えると自分たちの結婚式を「私たちはオリジナルウエディングでした!」って言う人なんていないので当たり前の結果ではありますが…。まぁでもそれにしてもハッシュタグ付き含めて、どこもかしこもオリジナルだらけですね。

twitter

#オリジナルウエディング、オリジナルウエディング、などはほぼ結婚式場かプロデュース会社の投稿でした。ユーザーは使わないですね。ちなみに、一番ユーザーが使っていたのは「#結婚式に自由を」でした。

instagram

#オリジナルウエディング、その他いろいろなハッシュタグで探してみましたが、結果は同じ。

SNSの投稿状況まとめ

当たり前の結論かもしれないですが、一般ユーザーは「オリジナルウエディング」という投稿はしていませんでした。

 

オリジナルウエディングに関する需要と供給のバランスについて考察

事業者側のトレンド

結婚式場、サービスブランド、プロデュース、またドレスやフォトなどのアイテムなど事業形態を問わず「オリジナルウエディング」というキーワードを用いた訴求、それに紐づくサービス設計をしている事業者は明らかに増えていると思います。

ユーザー側のトレンド

一方ユーザー側は、現状の結婚式に対する不満(面倒くさい、お金かかる、進行が謎、偉い人のあいさついらない、など)はかなり顕在化してきていますが、だからといって

今の結婚式はしたくない=自分たちらしいオリジナルウエディングをしたい

という意識にはなっておらず、この図式はまだ成立していないと思います。

つまり結論は?

業界内の人が思っているほど実はそんなにニーズの高まっていないんじゃないかと思います。今の結婚式おかしくない?っていう課題認識がだいぶ浸透してきていると思いますが、まだまだそのくらいの状態かと。理由として、冒頭にも書いたようにオリジナルウエディングと言われても明確な定義がないのでピンとこないですし(Crazy Weddingの謳うオリジナルウエディングと、結婚式場が謳うオリジナルウエディングとの違いがわからない、わかりにくい)、明確に違いを伝えられるものはビジュアルに限られるので相当感度高い人にしか刺さらないからです。

なので、集客に活用するという点では、単にオリジナルで二人らしい結婚式をかなえます!と言うだけではなく、もっと具体的に何がどうオリジナルなのか、ということを背景のストーリーから伝えていかないとあまり意味はないと思いますし、そこまで伝えられるコンテンツを用意できないのであれば、無理にこの「オリジナルウエディングトレンド」に寄せていく必要はないかと思います。

 

まとめ

昨今のオリジナルウエディングトレンドを題材にして、業界内で仕事をしていた感じている感覚とマーケットの実態は必ずしも一致しているわけではない、というのが今回のまとめです。ただ、今回の検証は顕在化しているキーワードや投稿だけを拾っているので、ユーザーニーズをより深堀りして分析すると違うトレンドが見えてくるかもしれません。単に「オリジナルウエディングできます!」って言ってもあんまり意味ないと思ういますよ!ということが伝わると嬉しいです。

 

おわり

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