更新日 2020年09月08日

オリジナルウェディングはグラデーション

オリジナルウェディングはグラデーション_サムネイル

2012年のCRAZY創業から約8年、その間でかなり認知されてきた「オリジナルウェディング」という言葉。今ではウェディングプロデュースだけではなく、結婚式場等のコピーでも広く使われるようになってきました。さて、最近の各社のプロモーションを見ていて「オリジナルか否か」の二元論で語られていることに違和感を持っており、今回はそのことについて書いてみようと思います。

そもそもオリジナルウェディングって何?

「オリジナルウェディングは一般的に「新郎新婦の個性を演出する結婚式」のこと。定型のプランから選択していくのではなく、二人らしいこだわりを盛り込むのが特徴です。」
BRIDAL HACK

一般にはこのように定義されているようですが、様々なサイトを見てはみたものの「この条件を満たしていたらオリジナルウェディングです」という明確な定義はないようです。

一方で各社のプロモーションで使われるコピーを見ていると

  • オリジナルウェディングのHAKU | 最高のウェディングをプロデュース(HAKU
  • オリジナルウェディングならCRAZY WEDDING(CRAZY
  • オリジナルウェディングのBLISS WEDDING(BLISS
  • 私たちはオリジナルウェディングのプロデュースチームです(Wedding Design Lab
  • 6STYLES オリジナルウェディング|【公式】アーカンジェル代官山(T&G

とこんな感じでプロデュースが多いですが、結婚式場でもプランとして切り出して使われているパターンがありますね。

ただ、サービスの特徴としてこうなんですという記載はあっても、何をもってオリジナルとしているかを定義しているサイトは見つかりませんでした(サービスサイトなんで当たり前と言えば当たり前なんですが)

あと1つ、似ている言葉で「オーダーメイドウェディング」という言葉と併用しているサイトも多くありました。この2つの言葉の印象から受ける私の勝手な解釈ですが

  • オーダーメイドW:結婚式を創る過程に特徴がある(パッケージ販売ではなく希望を聞いて一から組み立てて作る)
  • オリジナルW:出来上がった結婚式に特徴がある(一般とは異なる特徴的な結婚式である)

みたいな感じで違うと思うんですよね。注文住宅とオリジナルの家、だと意味合い違うじゃないですか?というのと同じで。

このあたりは業界全体で見れば曖昧に使われているようです。個社ごとのワードチョイスは背景にこだわりがありそうですけど。

 

オリジナルかどうかを判断する要素

さて、現状を明確な定義はないが何となくの雰囲気はある状態と考えた場合、結婚式におけるどんな要素がどのようになっていたらオリジナルなのか、要素別に考えてみます。

1.場所・装飾がオリジナル

結婚式場以外のところで開催するケース。海、川、山、キャンプなどのアウトドアや、学校、公民館、など室内などですね。事例もかなりたくさんあると思います。あと、装飾もそうですね。高砂やバンケット内の空間装飾にこだわって作りこむこともあるかと。

こういった普段は結婚式を行っていない場所での開催や普段の式場では目にすることのない空間装飾があると、目で見てわかりやすいのでオリジナルと感じる人が多そうです。影響度大。

2.進行がオリジナル

マグロの解体ショー、プロレスを呼ぶ、有名歌手を呼ぶなどなど普段取り入れることのない演出が入っているケースや、そもそもの進行が一般的な3時間前後ではなく終日や夜通しといったケース(その場合ゲストをたくさん読んで、というケースは多くはないと思いますが)もありますね。また、ドレスコードがスーツ/ドレスではないなどの場合もここに入ります。

これも進行の尖り具合によっては映えるのでオリジナルと感じる人が多いと思います。影響度中~大。

3.メインアイテムがオリジナル

ドレスや料理など結婚式には欠かせないアイテムをオリジナルにすること。シェフと打合せをしてコース料理に地元の食材を使ったり、ヘアメイクのアレンジをしたり、バンケットの装飾としてフォトブースを置いたりといった工夫はここに入ります。

これは視覚的にわかるものであればわかりやすいですが、それ以外はメニュー表に書いていたり司会者から紹介があって初めて気が付くことが多そうです。また、こういったパッケージ内ではないけど個別で要望あれば対応していますと言う式場も多いので、そこまで珍しいとは言えないのもありますね。影響度小。

4.サブアイテムがオリジナル

オープニングムービーが自作、友人が余興を提供、プチギフトを手作り、などですね。これらもオリジナルと言えばオリジナルだと思いますが、「なんてオリジナルウェディングなんだ!」と感じる人は少なそうです。用意する側は意外と大変なんですけどね…。でも突き抜けるとすごいなと思いますけどね、ムービーとかは特に。影響度無~小。

***

冒頭で紹介した定義「新郎新婦の個性を演出する結婚式」をオリジナルウェディングとすると、上記の1~4のうちどれか1つでも行っていればオリジナルウェディングだと言えます。個性が演出されていますからね。そう考えるとオリジナルじゃないウェディング(テンプレートウェディングとでも言いましょうか)を挙げている人ってほぼいないと思うんですよ。

ある結婚式が開催されたとしてそれがオリジナルかどうかは実例を考えてもやはり判断が難しく、一般論としては「結婚式内コンテンツの視覚的要素が珍しければオリジナル」と捉えられることが多いんじゃないかなと、それの最たる例が場所と装飾、そして演出。

導入文で引き合いに出したCRAZYが創業当初オリジナルと言われたのはその圧倒的なビジュアル×SNSという組み合わせが強力だったからだと思います。

 

オリジナルウェディング対テンプレートウェディング

ここまでオリジナルウェディングとは何ぞや?ということを一般的解釈と私の考えとして書いてきましたが、最後に今の価値観においてオリジナルかどうかってどうとらえたらいいの?という点について書いていきます。

まず個人的な意見からで恐縮ですが、私はテンプレが悪だとは思っていません。結婚式のような無形商品を売るときに最終成果物(施行当日のイメージ)が先にわかっていたほうが安心できる、という点をメリットと感じる人は一定層いると思うからです。

その一方で、誰の結婚式に出てもみんな一緒でそれならやりたくない…というニーズがあることも事実ですし、その傾向は少しずつですが年々高くなってきている気はします。

ここで大切になるのが、オリジナルかテンプレートかどちらが優れているか!?という二元論の選択式ではなく、実際のところの結婚式はグラデーションのようになっていて顧客ごとに自分の価値観に最も合う結婚式を創れればいいと思うんですよ。

オリジナルウェディング vs テンプレートウェディング

このような考えとしたときに問題となるのが、グラデーションの中のどのあたりがいいかを考えたときにじゃあ誰に頼めばいいかを探す手段がないこと。現時点では自分で様々なインスタアカウントを見てイメージ近いところを探すくらいしかできないんですよね。ゼクシィもハナユメもみんなのウェディングもウエパもこんな切り口でサービスを紹介していないですから。

いずれこういった探し方というか結婚式の創り方になるかはわからないですが(ならなそうだけど)、オリジナルであることを訴求するサービスががあまりにも増えてきている現状を見て、考えを書いてみました。

 

オリジナルウェディングとテンプレートについてのまとめ

ここまでもずっと書いてきましたが、オリジナルかどうかって結局個人の経験や価値観に基づくと思うんですよね。マグロの解体ショーをやったとしても、「あ、2回目だ」という人からしたらオリジナルとは感じないですからね。なので、挙げた本人が満足できなかったことは起これど、少なくとも他人がどうこう言うことではないと思うんですよ。外野が批判するな黙ってろって感じで。

突き詰めると新郎新婦やゲストがどう感じるかどうかの自己満足の世界なので、サービス提供者側はオリジナルかどうかというよりも「自分たちが提供できるのはどんな結婚式なのか?」という点を突き詰めていくことが求められるのかなと思います。それが明確になれば顧客側も選びやすいですしね。

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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