更新日 2020年07月28日

生産性向上に繋がる顧客ファイルの使用方法とは?

33_生産性向上に繋がる顧客ファイルの使用方法とは?

※寄稿記事です。

進行表・席次表・見積書・発注書・手配書、打合せプランナーが使用する顧客ファイルには多くの資料がファイリングされています。顧客情報をシステム管理している会場であっても、まだまだ紙の資料が存在しており、完全にペーパーレス化ができているという状況ではないと思います。こういった紙の資料は、顧客ファイル(会場によって呼び方は様々だと思いますが)で管理されていることが多いでしょう。常に整った状態で顧客ファイルが使用されていることは、生産性向上に繋がります。
今回は、生産性向上に繋がる顧客ファイルの使用方法についてまとめました。少しでも皆さんの参考になると嬉しいです。

 

顧客ファイルの使用方法は統一したほうが良いか?

皆さんの会場で、顧客ファイルの使用方法は統一されているでしょうか。それとも、打合せプランナーに一任しているでしょうか。本人が使いやすければ良いと思いますが、顧客ファイルは会場ごとにルールを統一したほうが、メリットが多いと考えます。

理由は2つ。

  • 誰が見ても分かりやすい
  • 業務の均一化を図ることができる

1つ目の理由「誰が見ても分かりやすい」

担当の打合せプランナーが不在の際の問い合わせ時、リーダーが検印する時。全員が同じように書類管理をしていれば、担当プランナー以外の人が見た時にも一目瞭然です。一瞬で分かれば、スムーズに対応することができます。打合せプランナーそれぞれの基準で行う資料管理ではなく、組織として資料管理することなので、組織全体がスムーズに業務を行うことができます。

2つ目の理由「業務の均一化を図ることができる」

事務処理に課題のあるプランナーは、整理整頓が苦手という傾向があります。顧客ファイルに書類がファイリングされることなく、書類が挟まったまま放置…これは書類紛失の原因にもなってしまいます。こういった場合、自分で最適な使用方法を見つけるということも大切だと思いますが、無駄なことが多いとも感じます。一番効率的な顧客ファイルの使用方法を統一することで、ミスや無駄がへ減り、業務の均一化にもつながる。

 

顧客ファイルの使用方法の考え方

では、顧客ファイルの使用方法を統一するにあたって、具体的にどのようなことをすればよいか手順をまとめました。

基本的な使用方法を統一する

まずは、基本的使用方法を考えます。一例として、下記のようなことを行います。

アイテムの分類を明確にする

使用する書類を大きな分類に分けます。例えば、顧客情報(申込書/新規接客使用書類・成約書類)/見積書・請求書/料理・ケーキ/飲料/装花/衣装(新郎新婦衣裳・列席衣裳)/美容(新郎新婦美容・列席美容)/写真・映像・演出映像/演出/引出物・引菓子・プチギフト/印刷物(招待状・席次表・席札・メニュー表)/その他(前撮り・2次会等)といった内容です。この分けた数が使用する顧客ファイルのページ数となります。この際に、分類ごとに書類の数に偏りがでないようにすると使用しやすくなると思います。

並べる順番を確定する

分類がきまったら並べる順番を決めます。この際に、申込書など頻繁に見る必要があるものは一番始めの表紙にしておくなど、使用しやすい順番を考えます。また、関連性があるアイテムを並べることもお勧めです。例えば、装花・衣装・美容、料理・ケーキ・飲料などです。並べておくことで、事務処理がよりスムーズに行えます。

ファイルにラベルを作る

顧客ファイルのページにアイテムのラベル(例:顧客情報、見積書・請求書)を貼ります。こうすることで、顧客ファイルの基本的使用を決めます。

使用ルールを定める

次に具体的なルールを決めます。具体的なルール内容で効率化やプランナーごとの業務の均一化を図ることができます。例えば、下記のような内容です。

全ての資料は顧客ファイルで保管する

文書管理のコツをまとめたもので、ペーパーレス化や個人情報の観点から不要な資料は破棄すると書いたものを目にすることもあります。しかし、最終打合せ前や検印時の資料作成時、そしてクレームになった際にはでは全ての資料を見直すことがあります。使用した資料など、全て保管しておくということが大切です。

新しい資料を上に重ねていく

全ての資料を保管するとなると膨大な量になります。そのため、進行表や見積など頻繁に更新される資料は、新しいものを上へ重ねていくことで統一することも大切です。こうすることで、分類別に分けたページの中も整理されます。

打合せ直後に打合せで使用した全ての資料を整理する

打合せ中は、使用している資料を指定したページに戻さずファイルに挟んだまま。誰もがしてしまいがちです。そういった場合、資料の間に新郎新婦に渡す資料があった、プランナーが保管する資料を新郎新婦に渡してしまっていたといったトラブルも起こりやすくなります。
そのため、できれば打合せ中に、遅くとも打合せ直後に使用した全ての資料をファイリングすることが大切です。

 

生産性向上に繋がる顧客ファイルの使用方法のまとめ

  • 誰が見ても分かりやすい、業務の均一化を図ることができるという観点から、顧客ファイルの使用方法を統一する
  • ファイルの基本的な使用方法を決める
  • 全ての資料を保管する、新しい資料を上に重ねる、打合せ直後に全ての資料を整理するなど、運用ルールを決めて業務の均一化を図る

システム化が進んでいますが、パートナー会社の業務フローによっては紙を使った取引が必要になるケースもまだまだ多いのがブライダル業界です。事務処理能力も求められる打合せプランナーにとって、整理整頓は些細なことかもしれませんが大切です。少しでも参考にしてもらえると嬉しいです。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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