ある結婚式場が「ゼクシィ撤退」1年で結婚式売上を急回復できた理由

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ある結婚式場が1年かからず脱ゼクシィできた話

※タイトルは釣りです、すみません。

結婚式場の集客が年々厳しくなってきていることはみなさんご承知の通り。特にゼクシィの費用対効果が厳しくなってきているものの、出稿を止めたときのリスクが怖すぎてどうしても脱ゼクシィに踏み切エれない会場も多いのではないでしょうか?今回の記事はブライダル業界の実際の事例ではなく、他の業界での似たような事例の記事が紹介されていたので、それがきっかけで書いた記事です。強力な集客経路に依存している状態からいかにして抜け出すか、そんなヒントになると嬉しいです。

きっかけになった記事

ビジネスインサイダーの参考記事

まずはこちらの記事(外部リンク)をぜひ読んでください。ざっと概要をまとめると、以下のような内容になります。

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中川政七商店は1716年創業の老舗企業であり、日本の伝統工芸を生かした生活雑貨を企画・製造・販売していた。EC全体の4割を担っていた楽天市場から2018年8月に撤退し、自社ECサイトに注力した結果、撤退から1年かからずに本店サイトで楽天分をカバーできるように成長させることができそう、という見通しとなった。

自社ECサイトで販売するほうが、大手ECモール(アマゾン、楽天市場、Yahoo!ショッピングが一般的)に出店販売するより、当然利益率は高いが、消費者を自社ECサイトまで呼び込むことは簡単なことではない。

その課題に対し、ユニークなデザインの自社ECサイト:アプリライク=快適なUXを限界まで追求。サイトデザインによるUI/UXの向上や、世界観を表すコンテンツを充実させたことで、ユーザーの購買行動にまで結びつけることに成功した。

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個人的にポイントだと思ったことをまとめる

  • 4割を担っていた楽天市場からの撤退を意思決定
  • アプリライクなウェブサイト、UI/UXの向上
  • メルマガなど他のサイト運営施策でも改善を積み重ね

この3点だと思っています。

 

結婚式場に置き換えて考えてみると?

先ほどの記事の概要をブライダル版に書き換えてみましょう。

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世界に1つだけのふたりだけのオリジナルウェディングを提供していたかもめ迎賓館(仮)は、ブライダルフェア予約の4割を担っていたゼクシィへの広告掲載を2019年9月に停止し、自社ホームページに注力した結果、撤退から1年かからずに会場サイトでゼクシィ分をカバーできるように成長させることができそう、という見通しとなった。

会場サイトから直接参加予約を獲得するほうが、大手ブライダル系媒体(ゼクシィ、ハナユメ、マイナビウェディングなどが一般的)に広告を出稿して予約を獲得するより当然利益率は高いが、新郎新婦を自社会場サイトまで呼び込むことは簡単なことではない。

その課題に対し、ユニークなデザインの自社ECサイト:アプリライク=快適なUXを限界まで追求。サイトデザインによるUI/UXの向上や、世界観を表すコンテンツを充実させたことで、ユーザーの会場来館にまで結びつけることに成功した。

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そのまま同じようなことが起こるとすると、1年後くらいにこんな感じの記事が出ることになるでしょう。この場合のポイントは先ほどと同じように、

  • 4割を担っていたゼクシィへの広告掲載の停止の意思決定
  • アプリライクなウェブサイト、UI/UXの向上
  • メルマガなど他のサイト運営施策でも改善を積み重ね

この3つ。さて、何が必要になるでしょうか?

 

ゼクシィへの広告掲載を停止する意思決定

集客の大部分をゼクシィに頼っている会場は多いと思います。地域や出稿ポートフォリオにもよりますが、少なくても3割、多いと6割くらいがゼクシィ経由という会場もあると思います。登場から20年以上が経つというのに、恐ろしいサービスです。

さて、ゼクシィへ広告掲載するメリットは、以下の3点。

  • 直接的に集客できる(来館予約、ブライダルフェア予約を獲得できる)
  • 雑誌、ウェブ、カウンターと幅広い面を抑えることができる
  • ゼクシィが一次認知媒体、他媒体(ハナユメなど)が行動促進媒体として機能できる

一方、広告掲載を停止するメリット(言ってしまえば出稿するデメリット)は2点。

  • どのチャネル(雑誌、ウェブ、カウンター)も広告宣伝費が高いのでトータルの集客効率が悪化する
  • 決まったフォーマットでしか掲載できないので、自社会場の競争要素が限定される

よほど成果を出している会場以外は、広告費は高いから何とかしたいが停止して来館が減少したらそっちの方がヤバいからやめられない、これが本音なのではないかと思います。

もし広告掲載を停止するという意思決定をしようと思ったら、ゼクシィ以外の集客経路が見込めることと停止後の集客シミュレーションができていること、これは必須の条件となるでしょう。ゼクシィ以外の経路をハナユメなど他の媒体に求めてしまうと結局のところか費用対効果は改善せず意味はないので、自社独自の集客経路を開拓しなければいけません。

実績ベースで先にそのめどが立ってから出稿を減らしていくというのが理想的ではあるものの、実際はどこかでスパッと決断しなければいけないタイミングがあるはずです。そうでないとズルズルと出稿を継続してしまうので。そのタイミングの見極めと決断力が必要です。

 

アプリライクなウェブサイト、UI/UXの向上

これ、実は以前参加したセミナーでプラコレの方も言っていました(その時のセミナー記事のリンクは以下です)。

特にブライダル企業のメインターゲットとなるF1層は、アプリの利用率も高く使いやすさに対しての感度も高い人が多いので、アプリのような使いやすさをウェブサイトで実現する、というのが今後の1つのキーになってくると私も思います。

人生で基本一度きりの結婚式なので、結婚式場ごとにアプリ化することは現実的ではないでしょうから(将来的にCRM施策などでLTVを考えていくならありかもしれないですが、T&Gクラブ、のような感じで)、今であればこの対応を早く仕掛けられた会場から成果をあげていけそうな気はします。

 

メルマガなど他サイト運営施策での改善

冒頭で紹介した記事ではサイト改善以外は多く触れられていないですが、ECなのでメルマガ配信やクーポン配布など、CRM施策の制度改善も同時に行っているはずです。サイトのUI/UXを改善することはもちろん重要ですが、KPI構造を考えれば、改善によるCVRアップだけではなく、流入を増やすための施策も必要になります。

結婚式はリピートしないので、ウェブサイトの構造もどうしても刈り取り(ブライダルフェア予約や来館予約、資料請求)に寄せた構造になってしまいがちです。ビジネスモデルそのものを再構築したり、結婚式以外でもマネタイズポイントを持ったり、単なるメルマガ運用というよりはもう少し大きな話になりますが、CRM施策全体として設計することも必要になってくるでしょう。CRMについては以下の記事にまとめていますので、こちらも参考にご覧ください。

 

媒体集客への依存からの脱却についてまとめ

脱ゼクシィしたいと結婚式場の方からお話伺う機会は非常に多いですが、それを考えるのであればテクニカルな集客戦術だけではなく、ビジネスモデルそのものまで検討範囲を広げて網羅的に設計することが必要になります。今回紹介した記事やその中で重要と考えられるポイントは、ブライダルや結婚式場でも使えるものもあると思うので、ぜひこの機会に考えてみてはいかがでしょうか。

一方媒体側でも今後動きは出てくるかもしれません(というか起きてほしいですけどね)。

参考記事:価値観が多様化するこれからの時代でブライダルメディアに求められること

少しずつですが業界全体でも動き始めてきているので、今後はより変化スピードが上がっていくと思います。

 

おわり

 

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