ブライダル業界「究極の選択」

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ブライダル業界の究極の選択_サムネイル

今回は少し刺激的な内容です。もしあなたがブライダル業界の一番偉い人になったらどういう決断を下すのか?という設定で少し考えてみよう、という趣旨の記事です。時間があるときに読んでもらえると嬉しいです。

村長さん心理テスト

あなたは自給自足で成り立っている住民100人の村の村長です。

毎年の異常気象と焼き畑を続けてきたツケが回って年々作物の取れ高が減ってきており、今年は70人分の食料しか取れませんでした。ここ数年のペースを考えると、来年はもっと減ってしまいそうです。

そこで、ある決断をしなければいけません。

  1. 70人分の食料で何とかやっていけるように、50人に村を出ていってもらう
  2. 既にやせ細った農地に新しく作物を作ることにチャレンジする、ただしその分通常で生産できる食料が減るので、失敗した場合に来年取れる食料はさらに減る

さて、どのように判断しますか?少しスペース空けるので考えてみてください。

 

 

 

 

 

自分なりの答えは出ましたでしょうか?

これは、どちらを選ぶことが正解、という類の問題ではないです。また、1を選ぶ人は非情で、2を選ぶ人は思いやりがあるとかそういう話でもないです。自分ならどういう判断をしますか?というのを、意思決定者になったつもりで考えることが大事です。なので、1.と2.以外の選択肢を取る、というのもありなのです。

ただ、一番危ないのは、村長(最高意思決定者)がこういった状況になってしまっていることに気が付かない、または気が付いているけど何もしない、というケースで、選択肢には入れませんでしたが、最悪の判断は

3.村民にこの事実を伝えないで自分の任期をやりすごす

これです。

 

ブライダル業界に置き換えてみる

さて、このブログはブライダル業界に関連する情報を書いているブログです。先ほどのテーマをブライダルに置き換えてみましょう。

あなたはすべての意思決定の権限と責任を持つ結婚式場の支配人です。

人口減少と披露宴実施率の低下、さらに即決営業と不透明な見積り説明・提示を長年続けてきたツケが回って、年々会場の施行組数と売上が減ってきており、今年は前年比90%の売上にしかなりませんでした。ここ数年のペースを考えると、来年はもっと減ってしまいそうです。

そこで、ある決断をしなければいけません。

  1. 90%の売上で何とかやっていけるように、人員整理等のコストカットまたは事業売却を行う
  2. 自社のリソースを活用した新規事業を立ち上げることにチャレンジする、ただしその分投資が増えるので、失敗した場合に来年の利益はさらに減る

さて、どのように判断しますか?同じく少しスペース空けるので考えてみてください。

 

 

 

 

 

いかがでしょうか?

先ほどと同じような書き方にしたつもりですが、1.を選ぶのは相当抵抗ある方がほとんどではないかと思います。ただ、やはりこれもどちらを選ぶことが正解という類の話ではなく、メンバーや社員にどれだけ非情だと思われようとも、倒産する前に1を選ばなければいけないシーンもあると思います。この記事を読まれている方が支配人(かそこまでの意思決定権限を持つ者)かどうかはわからないですが、もし自分がこの立場に置かれたらどういう判断をするか?というのを、意思決定者になったつもりで考えることが大事です。当然上記の1.と2.以外の選択肢を取る、というのもありなのです。

重ねて一番危ないのは、支配人がこういった状況になってしまっていることに気が付かない、または気が付いているけど何もしない、というケースで、選択肢には入れませんでしたが、最悪の判断は

3.支配人がこの事実を伝えないで、いよいよ危なくなったら転職する

これです。

 

ブライダル業界の現状

もうちょっとマクロにブライダル業界全体でとらえると先ほどの問いへの補足は以下のようになります。

  • 婚礼組数→35~40万組前後で年々減少しており、市場規模は縮小している
  • 事業者数→全国3,000会場強+プロデュースやフリープランナーが多数いる
  • 1社あたりの婚礼組数→婚礼組数(減少)÷事業者数(維持)=1会場当たり組数:下がる→1会場当たり売上:下がる→1会場当たり利益:下がる

→結論:このままだと経営を維持できない会場が増える。

もう一点、新規事業の具体的な例としては、

  • 低価格なウェディングプロデュースの登場(スマ婚、楽婚、など)
  • 少人数特化プロデュースなど、特化型ウェディングサービスの登場(小さな結婚式、家族挙式など)
  • フォトウェディングなど新しいスタイルの登場(ラヴィ・ファクトリー、デコルテ、など)
  • オリジナルウェディングという新しいニーズの対応するプロデュースの登場(CRAZY WEDDING、HAKU、など)

こういったサービスを結婚式場運営企業が新規事業として立ち上げることもあれば、独立企業として立ち上げることもあります。先ほどのブライダル版の問いの部分をこういった読み方にしてもらえると、もう少し具体的なイメージがわくかと思います。

また、ブライダル市場規模の縮小がどこかで下げ止まると予想するか、このまま縮小を続けると読むかは意見が割れるところだと思いますが、私個人の意見としては縮小を続ける、だと思っています。

 

ブライダル業界全体に提示された2つの選択肢

このように考えると、ブライダル業界全体でとらえた場合の選択肢は以下の2つになります。

  1. 結婚式場・プロデュース事業者を半分にする
  2. 婚礼・その他結婚式に相当するサービスを利用する組数を倍にする:ただし失敗した場合のリスクはある

いささか極端ではありますが、どちらかを選択しなければいけません。それぞれについて考えてみます。

1.結婚式場・プロデュース事業者を半分にする

前者を選択して既存の結婚式場運営事業者・プロデュース事業者の経営が改善すると考える理由は以下の通りです(以下、長いのでまとめて「結婚式場」と表記します)。

結婚式場1会場当たりの施行組数は、

  • 全結婚式実施組数÷結婚式場数

これで計算できます(今回は、来館数×成約率ではないのでご注意)。バンケ数の違いや人気/不人気、エリアの違いを無視してざっと数字入れてみると

  • 40万組÷3,000会場=133組/会場

となります。もし結婚式場数が半分になると

  • 40万組÷1,500会場=267組/会場

となるので、1会場当たりの施行組数は倍になります。結婚式場が減ったら結婚式実施組数も減るのでは?と思う方もいるかもしれませんが、半分になってもそれほど結婚式の組数は減らないと思います。「どの会場で挙げようか」を迷う人は多いですが、「気に入った会場がないから結婚式するのを辞めた」という人がほとんどいないからです。

こうなると、結婚式場は固定費率が高いビジネスモデルですから、売上が伸びると利益率は大幅に改善します。そこで得られた利益を次の機会創出のための投資に回し、残った企業が新規事業で新たな付加価値を創造することでブライダル業界全体のV字回復を目指す、というこの方法もありかもしれないなと思います。

一方、一番の問題は「誰が退場するのかをどうやって決めるのか?」でしょう。このブログは現場から遠く離れたところで書いている所詮は机上の空論に過ぎないので、もし本当にこの判断を誰かがするとなれば(というかできないですけど)どうやって決めるかは最も難しい問題になると思います。

ただ、大企業で最近増えてきた早期退職制度のようなもので、もし事業売却やMAを考えるのであれば、業績的にも業界の見られ方的にも早い方がよかった、となることは起こりうるかもしれません。別に事業売却が悪いとも思わないですし、今後は業界内のMAや事業売却は増えていくと思います。

あ、ちなみに念のため書いておきますが、私個人が撤退を推奨しているわけではないです。あくまで選択肢として考えてもいいのでは?ということです。

2.婚礼・その他結婚式に相当するサービスを利用する組数を倍にする:ただし失敗した場合のリスクはある

後者であれば、「今結婚式を挙げている層に対する新しいサービス」ではあまり意味はありません。40万組のパイの奪い合いをするだけだからです。結婚適齢期の人口を増やす、結婚する人を増やす、この2つは社会的な課題でもあるので、業界として取り組むのであれば「結婚式実施比率を増やす=なし婚層を減らす」ここがターゲットになります、というかそうでなければ倍にならないです。

ではどんなサービスや商品を?となりますが、先ほども挙げたように、低価格ウェディング、少人数ウェディング、フォトウェディング、オリジナルウェディングなどなど、いろいろなサービスが登場しているので、少しでもつながればなと。

個人的には、ビジネスモデルそのものを覆すようなサービスがWEB界隈から出てきてイノベーションが起こらないかなぁと無責任に期待しているのです。例えば、この記事で書いたようなサービスですね。どうでしょうか?

これを選択して実行しようとしたときに、それだけの投資を許容できるブライダル企業がほとんどないことです。上場企業や大手企業、中小企業含めて、業績的に余裕がある会社はほとんどないと思います。となると、投資をするからには相応のリターンがなければ耐えられない、だからチャレンジングな投資はできない、という状況であることがほとんどでしょう。そういった理由からも、まったくの異業界から入ってくる方が可能性高いのでは?と感じています。

 

結局、何が言いたいかというと?

もっと危機感持った方がいいです。

これです。今回の例えや予測は極端だとしても、大局観としては間違ってはいないと思います。あと5年で事業をたたむ計画であればそれでいいかもしれませんが、そうでないのであれば今期の業績などの目先の話だけではなく、中長期的な展望も描いておくことが必要になってくると思います。

また、この話は経営者や支配人などの上位役職者に限った話ではなく、結婚式場で働くプランナーやスタッフの方も、少しくらいは意識してもいいのかなと思います。こういう背景から会社の意思決定がなされ、自分自身の業務にも影響があるからです。

ブライダル業界にいる方とそこまで幅広くお会いしたことがあるわけではないですが、お話していて数年前とあんまり変わっていないなぁと感じることが最近あったので、ちょっと尖らせてこの記事を書いてみました。

 

この記事のまとめ

もう一つ、結婚式場どうしが我慢比べをしているんじゃないか?と思ったのもこの記事を書いたきっかけの1つです。徐々に縮小していく業界内でこれまでの方法でどこまで粘れるのか、という感じですね。

なので、

  • 自社の状況だけではなく業界で起こっていることと置かれている状況を知らなければいけない
  • これまでよりも大きな意思決定が必要になる日がくるかもしれない、そのための準備はしておいた方がいい
  • ダイナミックな業界再編が起こってもいいかもしれない、というか起こるんじゃないかと個人的には思っている

というのがまとめになります。以上です。

 

おわり

 

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