更新日 2019年02月09日

ブライダル業界で「仕事の仕組み化」と「クリエイティブな仕事」は両立するのか?

仕事の仕組み化とクリエイティブな仕事は両立しないのか

ブライダル業界で働く人の多くは、会社の言うとおりに忠実に仕事をこなそうと思う人より、「自分にしか作れない、お客様のためだけの結婚式を作りたいという希望や夢を持っていると思います。その一方、そういったクリエイティブな仕事をするよりも、売上や利益につながるマニュアルや仕組みに沿った仕事ができる社員の方が褒められる会社の方が多いのではないでしょうか?「クリエイティブな仕事」と「仕組み化された仕事」、この2つは両立するのか。今回の記事ではこのテーマについてまとめてみます。

仕事に求めること

転職サイトの「エン転職」が行ったアンケートによると、仕事に求めることは以下のようなランキングになっています。

  • 1位:スキルアップや自分の成長を実感すること
  • 2位:自分の提供した仕事に対して顧客が満足すること
  • 3位:興味のある分野の仕事をすること
  • 4位:責任のある仕事を任されること
  • 5位:新しいことに挑戦すること
  • 6位:昇給・昇進すること
  • 7位:自分自身の目標を達成すること
  • 8位:尊敬できる上司や先輩と仕事をすること
  • 9位:チームで仕事をすること
  • 10位:後輩や部下の成長を実感すること

出典:エン転職

この結果を見ると、給与や労働時間などの雇用条件をよくしていくことより、自分な好きなことを仕事にすることや顧客への価値提供にやりがいを感じている人が多いという傾向があることがわかります。
特にブライダル業界を目指す人やすでに働いている人は「人の幸せに携わりたい」「自分にしか作れない、お客様のためだけの結婚式を作り上げたい」という希望や夢を持っている人が多いと思いますので、この傾向はより顕著だと言えるでしょう。
一方、自分の理想とする働き方を持っていたとしても仕事でありお客様から対価をもらっている以上、その金額に見合う価値提供をしなければいけません。会社は安定してお客様に価値を提供するために「仕組み」を作りますが、仕組み通りに行うと自分の提供したいものがつくれない!と、ギャップに悩む人も多いのではないでしょうか。
このような悩みを持って仕事を続けていると自分のメンタル的にもあまり好ましい環境とは言えないですし、何よりその状態で接客を受けるお客様が気の毒です。そこで、今回の記事では「仕組み化」と「自分らしい結婚式をつくること」この関係について書いてみます。
 

仕事を仕組み化することとは

仕事の仕組み化とは?

仕組み化とは

「仕組み化」とは、「属人的にならずに仕事を進める方法を構築すること」で、別の表現をすれば「いつ、どこで、誰がやっても同じ成果を出せる方法にすること」とも言えます。「ある特定の人物でないと実行できない」という要素をでき得る限り排除し、会社を永続させていくことが「仕組み化」の最終ゴールとなります。
今回の記事で書く「仕組み化」は、程度の差はあれど多くのブライダル企業でなされていると思います。

  • 営業マニュアルがある
  • 業務マニュアルがある
  • 商品マスタが整っている
  • 業績管理マニュアルがある
  • 社内ルールがある

などなど、この辺は当たり前ですね。さらに、細かいところだと

  • 商品を案内する順番が決まっている
  • トークスクリプトがすべて決められている
  • 新規接客3時間の時間配分が決められている
  • 来館確認の電話の架電時間と話す内容が決められている

といったところまで決めているところもあります。ちなみに、仕事を仕組み化すること(オペレーションマニュアルなどを作成し、業務定義すること)と、仕組みを運用することは別なので理解には注意が必要です。分厚いマニュアルが何冊もあってガチガチなルールがあったとしても、それが誰にも読まれておらず守られていなければ仕組み化されているとは言えませんので。

仕組み化するメリット

こういった制度やルール、マニュアルを用意するのは会社側にとってメリットがあります。

  • 誰がやっても同じ成果を出せるようになる
  • 何をすればいいかが明確なので社員が取り組みやすい
  • 仕事で覚えることが明確なので中途社員の業務キャッチアップのスピードが速くなる

などなど。新卒中途問わず採用した人材を早く戦力にする、安定したサービスを提供する、特にBtoCサービスであれば顧客満足度は売上につながりやすいですから、こういった仕組みを社内で整えることが会社の業績につながるのです。
 

クリエイティブな仕事とは?

クリエイティブな仕事とは?

クリエイティブな仕事とは?

「クリエイティブ」という言葉の定義はかなり幅広いですが、今回は「常識にとらわれない結婚式の自由な提案をする」とします。

  • 通常の取り扱い以外でもお客様ごとに最適な商品を提案する
  • 会場イレギュラーであっても進行や演出を自由に組む

などのイメージです。

クリエイティブな仕事ができる環境で働くメリット

  • 仕事のやりがいを感じられる
  • お客様に満足してもらえる(相応の技術と提案力がある前提)

具体的な提案ややりたいことは多岐にわたりますが、会社のルールに沿った提案をしつつ、本当にこの目の前のお客様のことを考えたらこんな提案するのになぁと思うことは多いと思います。
 

ブライダル業界の仕事の「仕組み化」と「クリエイティブ」

さて、これらの2つを追い求めるのは一見矛盾しているように見えます。

  • 誰でも同じ成果を出せることを目指すのが仕組み化
  • お客様のためだけの世界に1つだけの結婚式を作るやりがい(クリエイティブ)

同時に成り立たないように見えますよね。
この矛盾にも思えることは、ウェディングプランナーとして働き始めてから、一通り自分一人で仕事ができるようになった3年目~5年目くらいの人は良く当たる壁だと思います。自分にしかできない提案をしてお客様を喜ばせたくてこの仕事に就いたのに、マニュアルに従って売上目標を達成しないとほめてもらえない、自分はこの先どんな働き方をしていきたいんだろう…、こんな感じです。
 

2つの両立は不可能なのか?

ここまで2つの仕事の方法について書いてきましたが、これまでのブライダル業界の勢力図を見てみると、仕組み化を徹底して会社を成長させてきたのがエスクリ(様々なセミナーなどでも仕組みについて語っていますし、その仕組みをもとにしたコンサルティング事業もしていますね)、逆にクリエイティブに突き抜けてい成長してきたのがCRAZY WEDDINGだと、個人的には思ってます。
つまり、両立しなければだめとか、どちらか一方だけあればいいとかそういう問題ではなく、要はバランスの問題であって、どうしなければ会社や事業が成長できるとかできないといった話ではないのです。
2つを両立させる、というよりは仕組みがあるからクリエイティブな仕事ができる、と表現するのが一番近い気がします。仕組み化された仕事というのは業務レベルで言えば基本レベルのことがほとんどです。それすらできない状態で自分らしい仕事が~とか、私だからできること、などできるはずはないのです。
「基礎を身に着けたうえでそれをアレンジするのが自己流、基礎もなく自分のやりたいことをやるのは我流」という言葉があるように、基本的なレベルのところをきちんと身に着けたからこそ、それでは足りないところで自分なりのクリエイティビティを発揮できるのだと思います。
 

まとめ

仕組み化された仕事とクリエイティブの両立についてまとめました。書いてみて尻すぼみ感満載の記事になってしまいましたが、言いたいことは要するに「仕組みがあるからクリエイティブな仕事が成り立つ」と思う、ということなので、素敵な自分流のスキルを身につけて価値提供できるようになるべく、バランスよく業務を意識してもらえるといいかなと思います。
 
おわり

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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