更新日 2019年03月26日

結婚式場運営がうまくいっていない時と感じるときのセルフチェック法

何がうまくいっていないかわからないときのセルフチェック術

何となくうまく回っていないがどこに具体的な課題があるのかわからない。何とかしないといけないと思うものの、今すぐにどうにかしやきゃいけないというわけでもなく、いつも考えるのを後回しにしまっている。なーんか少し調子わるなぁという慢性的な体調不良と同じで、ビジネスの世界でもそういった状態に陥ることは多いと思います。ただ、だからと言って放置しておくと手遅れになってしまうので、しっかりと普段から予防しておきたいところです。そこで今回の記事では、コンサルティング会社に依頼する前に自社でできるセルフチェックポイントをまとめました。結婚式場責任者や経営者の方にとって参考になればと思います。

運営が何となくうまくいっていない状態とは?

  • 業績が前年より少しずつ落ちている
  • スタッフのモチベーションが低い
  • 施策を打っているけど正しいのかわからない
  • 値段を下げたのに集客伸びないし成約率も上がらない

などなど。特に最近のブライダルマーケットはどのエリアも年々縮小傾向にありますから、ビックブライダルフェアをしたらお客さんがたくさん集まった、値引きをしたり見積り単価を下げたら成約が取れるようになった、など、そんなに簡単にいくことは少なくなってきていると思います。
とはいえ、IT業界のように毎年(領域によっては毎月レベル)市場環境が目まぐるしく変わっていくようなスピード感でもないので、数年くらいかけて、何となく伸びないなぁ、減ってきているなぁと思っていたら結構落ちてきていて急に焦りだす、といった感じが多いのではないでしょうか。
例えば、年3%ずつ売上が落ち続けると5年で15%落ちることになります。年間300組施行の会場だとすると、300組→291組→282組→274組→266組→257組となっていて、月単位の成約数が1組減るか減らないか程度の減少スピードなので自覚しにくいのですが、結婚式場運営は会場費や人件費、広告費などの固定費が大きいビジネスモデルなので売上減は利益減に直結します。15%減ったのに固定費は減っていないという状態であれば、利益はほぼなくなっていると思います。
このように、競合ができて集客が落ちた!とかエースプランナーが異動して成約率が落ちた!とか明確な理由がなく、何となく業績が伸びないなぁという状況は最も自覚しにくいのですが、だからと言って特に施策を打たずにいると気づいた時にはもう手遅れ、となってしまいます。
だから少しの変化にも気づけるように、日々の業務において現状を正確に把握しておき、できるだけ早くその兆候に気づけるようにしておくことが大切です。日常生活で言えば、病気になってから病院に行くのではなく、定期的に健康診断を受けてしっかり病気の予防をしましょうね、というのと同じですね。
 

ブライダルコンサルティング会社に話を聞く!でもその前に…

会社の運営状態に違和感や危機感を持った時のとる行動としては、

  1. 会場のスタッフで原因を考えて対策を実行する
  2. 本社や自社の他会場のメンバーとも議論をし、対策を実行する
  3. 外部のコンサルティング会社に相談、依頼する
  4. MAや事業譲渡などを検討する

という順番で検討されることが多いと思います。4まで症状が進んでしまうと…、というところもありますが、出来れば早く2の段階までで食い止めたいところです。
ただ、どうしても自社のノウハウでけでは解決できず、外部のコンサルティング会社に頼るケースもあると思います。コンサルティングとは「クライアントの経営上の課題を明らかにし、その解決策を提示するまた実行フェーズまでを行うこと(職業)」です。ブライダル業界に特化したサービスをブライダルコンサルティングと呼び、弊社もそうですが、独立系のコンサルや個人として活動されている方、結婚式場運営企業のコンサルティング部門など様々なプレーヤーがいます。
詳しくは以下の記事にまとめてありますので、参考にご覧ください。

ブライダルコンサルティング会社まとめ


ここで紹介した会社に困ったことを依頼するのはもちろんいいと思うのですが、コンサルタントはどんな課題でもゼロから解決に導いてくれるスーパーマンではないので(それができるなら自分で事業をやりますからね)、依頼や相談をする前にどんな症状が出ているのか、どんなことが課題の原因だと思っているのかなどは整理しておいた方がよいでしょう。病院に行くときも、おなかが痛ければ内科へ、目の調子が悪ければ眼科へ、花粉が辛ければ耳鼻科へと、症状によって行く病院が変わるのと同じ感じです。
そこで次に「今自社はどんなことが課題なのか?」を客観的に把握するためのチェックリストを紹介します。ひとつずつ照らし合わせながらぜひチェックしていてください。
 

結婚式場運営のセルフチェックポイント

結婚式場のセルフチェックポイント
もし何から手を付けていいのかわからない場合は、以下の手順に沿って一つずつ確認していくことがオススメです。

  1. 運営する結婚式場の見るべきKPI・数字が整っているか?
  2. KPI・数字を定期的に取得できる環境が整っているか?
  3. 計測したKPIが基準値と比べてどのようになっているかを把握できるか?
  4. 未達だった場合の要因を想定できているか?
  5. 目指す数値と現実のバランスを取った適切な目標設定ができているか?
  6. 目標を達成するための具体的な施策を考えられているか?
  7. 施策を実行する職場環境が整っているか?

順に説明します。

1.見るべきKPI・数字が整っているか?

式場運営の状態がいいか悪いを判断するためには一定の基準が必要です。例えば体調の好不調を図るバロメーターとて体温を測るとか、ですね。こういった基準はできるだけ具体的かつ客観的に、誰が見てもわかるものがいいので、必ず数字がいいと思います。
一般的によくある指標としては

  • 来館数
  • 来館率
  • 成約数
  • 成約率
  • 組単価

などですが、何の数字を見るのか?と合わせて、それぞれのKPIはどんな定義で集計されるのか、は関係者で共通の認識を持っておくようにしましょう。もしここがすでにブレている場合は、あれこれ具体的な施策を考え出す前にまずここから始めるべきです。

2.KPI・数字を定期的に取得できる環境ができているか?

次に、その数字を安定して取得、集計できる環境が整っているかどうかのチェックです。多くの式場ではお客様のデータをシステムで管理していると思いますが、システム内のデータからどのように集計するのか、そのロジックやツールについても定義しておくといいでしょう。また、システムのログインアカウントの管理やエクセルなどの関数などについても、できれば複数名で管理したほうが、何かが起こったときに対処しやすいです。
先ほどの例でいえば、体温計は家のどこにあるのかと使い方を家族全員が知っている状態にあること、という感じと同じです。手書きの紙管理でどこに行ったか分からない、とか日報を入力するルールがあいまいで常に最新の情報が整っているわけではない、という場合はそこを整えましょう。

3.KPIが基準値と比べてどうなのか?

KPIを安定して取得できるようになったら、基準も決めましょう。成約率は〇%、組単価は〇〇〇万円、など基準を決めないとただの数字になってしまって、それがいいのか悪いのか判断できなくなってしまいます。同じ例えで恐縮ですが、体温を測って38度を超えていたら熱があるから病院に行く、37度以上なら微熱なので安静にする、などですね。
また基準を決める時は、実績と目指したい数字のバランスを取って設定することがポイントです。簡単すぎず、かといって現実離れしたストレッチ目標でもなく、いいバランスで設定しましょう。ここはいきなりできるものでもないので、繰り返し設定していく中で精度を上げていくといいと思います。

4.KPIが基準と比べて下がっている要因を洗い出せているか?

設定した基準に対して実績が届いていれば、予定通りに進んでいるはずなので問題ないのですが、この記事を読まれているということはおそらく何かしらのKPIが未達になっていると感じている方が多いのでしょう。その場合は、まずは仮説ベースでOKなので、思い当たる要因を全部書き出してみよう。原因が1つということはまずありませんので、時にはスタッフやメンバーと一緒に考えてみてもいいと思います。この要因を解決することが、具体的な解決策の企画に繋がっていきます。

5.課題としているKPIが、「いつまでに」「いくつになれば」いいのかの目標を定義できているか?

成約率なら〇%、組単価なら〇〇万円、それをいつまでに達成するのか、この定義も決めましょう。具体的な目標値が決まっていないと、頑張った頑張っていないという抽象的な振り返りで終わってしまうので、成長が見込めません。
課題とする数値がわかったら、どのような状態(数値)に持っていけばいいのか、時期も含めて決めることが大切です。

6.そのKPIに達するための具体的な施策を決めているか?

目標数値を決めても、「どうやってそこまで達するのか」その具体的な方法がないと絵に描いた餅で終わってしまいます。ほら、だから無理だって最初から言ったんだよ、っていうやつですね。せっかくの半期の活動をこんなやり取りでしか振り返れないのはほんとに不毛なので、何をやるのか、いつまでにやるのか、どのようにやるのか、とことん突き詰めて具体化した施策に落とし込むようにしましょう。

7.施策を実行できる職場環境が整っているか

最後に、具体的な施策をいろいろ考えたとしても、それを実行できる環境がないといけません。

  • 圧倒的に人手不足で手元の業務を回すので精一杯
  • そもそも紙台帳でやっていてそれをデータ化するのが難しい

など、職場環境の前提が施策の実行に合っていないと、どんなに頑張ってもそもそも実行することができません。施策を立てた後は環境についても確認しましょう。もし物理的に実現が難しいことがあれば、本社への養成や外部への委託なども検証するといいと思います。

ブライダルコンサルティング会社に依頼するときのポイント

ここまでチェックポイントをまとめましたので、まずは一連のポイントに沿って、できているか、できていないか、もしできていなければそこから手を付けてやってみる、としてみましょう。
もしそこまで人と入りやってみたものの、それでもどうしたらいいかわからないという場合は、外部のブライダルコンサルティング会社に問い合わせてみるといいでしょう。どの会社も問合せやお話を聞くこと自体は無料でしていることが多いので、課題を明確にしたうえで問合せをしてみるといいと思います。
仮に各ポイントをチェックしてわからなかったとしても、そこまでの過程である程度課題も見えてきて最適なコンサルタントを選ぶことができ、ミスマッチも減ると思います。さらに、コンサルタントに対しても具体的な要望を出せるので、決して無駄だったということはないと思います。
 

結婚式場運営のポイントまとめ

結婚式場運営における自社でもできるチェックポイントについてまとめました。外部の会社の力に頼るのももちろん有効な改善手段の1つですが、やみくもに頼んでも成果は出ません。自社の現状をまずは自分たちでしっかりと把握し、それにフィットする会社を探すようにしましょう。
 
おわり

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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