更新日 2018年10月26日

ブライダル系キーワードのリスティング広告の出稿状況は?

ブライダル系キーワードの出稿状況

結婚式場の集客手法はブライダル媒体がメインではあるものの、最近の競争激化の影響もあり新たな集客チャネルとしてリスティング広告の出稿を検討している結婚式場も多いのではないでしょうか。運用経験のあるスタッフが社内にいる場合や信頼できる代理店に依頼できている場合は特に問題ないかもしれませんが、そうでない場合は出稿するかどうかの判断をすればよいか迷ってしまうことも多いと思います。そこで今回の記事では、ブライダル系キーワードのリスティング広告の出稿状況を簡単にまとめてみました。どんなキーワードにどんなところが出稿しているのか、参考にしてみてください。

リスティング広告とは?

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーがあるキーワードで検索した時に、その検索結果に連動して表示される広告の事です。例えば上記の図はPCでGoogleで「ブライダルフェア 東京」と検索したときの画面ですが、上位4つの[広告]とついているものがリスティング広告です。リスティング広告に関する詳しい運用ポイントなどはこの記事では割愛しますが、検索するキーワードごとに広告を出稿することができるため、自社のサービスで狙う顧客層(=特定のキーワードを検索する人)にピンポイントで広告を表示することができ、非常に効率的にユーザーを獲得することができます。
リスティング広告とは
リスティング広告で成果を上げるための詳しいポイントは以下の記事をご覧ください。

【結婚式場の集客】リスティング広告で成果を上げるためのポイントとは?


こちらの記事でも書きましたが、リスティング広告は現在の結婚式場集客手法の中でメジャーではないですが、デジタルマーケティングの手法としては最も効果が高く取り組みやすい手法の1つと言えるでしょう。今回の記事では、ブライダル業界で集客に使えそうなキーワードごとのリスティング広告の出稿状況を調べてみました。

ブライダル系キーワードの分類

まず、ユーザーが結婚式場探しをするときに検索しそうなキーワードを洗い出し、以下のようなカテゴリに分類しました。

キーワードカテゴリ キーワード例 検索意図
ビッグワード 結婚式、結婚式場、ウェディング、ブライダル、など 結婚することが決まって漠然と検索
エリアワード 東京、横浜、大阪、表参道、など 結婚式を挙げたいエリアがが決まっていて(検討していて)、どんな式場があるかをを検索
挙式スタイルワード 人前式、教会式、神前式、仏前式 挙式のスタイルが決まっていて(検討していて)、どんな式場があるかを検索
施行スタイルワード リゾ婚、1.5次会、少人数、家族のみ、会費制、など 披露宴のスタイルが決まっていて(検討していて)、どんな式場があるかを検索
会場スタイルワード ゲストハウス、ホテル、レストラン、神社、など ハードが決まっていて(検討していて)、どんな式場があるかを検索
ステータスワード マタニティ、子連れ、再婚、など 結婚においての自身の状況に対応してくれるような式場があるかを検索
ブランドワード ゼクシィ、スマ婚、楽婚、クレイジーウェディング、など 挙げたい式場やサービスが決まっていて(検討していて)、検索
アイテムワード ウェディングドレス、和装、料理、エステ、写真、など アイテムへのこだわりがあり、検索
低価格ワード 安く、格安、激安、お得、コスパ、節約、など 予算(低価格)へのニーズが強く、安く挙げられる式場があるかを検索
価格比較ワード 費用、お金、相場、予算、金額、価格、など 結婚式の価格に対しての情報を集めたくて検索
コンセプトワード コンセプト、オリジナル、自由な、大人の、上質な、など 結婚式のコンセプトに関わる情報を集めたくて検索
ハウツーワード 評判、評価、感想、口コミ、ランキング、など 評判やランキングなどを知りたくて検索

すべてのキーワードを見ることは不可能なので、この中から温度感が高いユーザーが検索しそうなカテゴリをいくつかピックアップし、実際に検索してどんな広告が出てくるかを調べてみます。
 

ブライダル系キーワードのリスティング広告の表示結果

【検索条件】

  • デバイス:PCとSP(iPhone SE)
  • OS:chrome/シークレットモード
  • 検索場所:東京都
  • 検索時間帯:20:00~24:00

※今回はツールを使わず、実機で検索した結果を書いています。

ビッグワード×エリアワード

検索キーワード 順位 PC SP
東京 結婚式場 1位 ハナユメ(媒体) ハナユメ(媒体)
2位 帝国ホテル(式場) 帝国ホテル(式場)
3位 ルクリアモーレ(プロデュース) ゼクシィ(媒体)
4位 ルクリアモーレ(プロデュース)
表参道 結婚式場 1位 ハナユメ(媒体) ハナユメ(媒体)
2位 ザストリングス表参道(式場) ル・アンジェ教会(式場)
3位 帝国ホテル(式場) 帝国ホテル(式場)
4位
横浜 結婚式場 1位 ハナユメ(媒体) ハナユメ(媒体)
2位 BAYSIDE VERANDA(式場)
3位
4位

媒体ではハナユメのみ、会場は帝国ホテルを除きエリアによって出てくる会場はまばら。
ハナユメはおそらく「結婚式場 {エリア}」のキーワードを網羅的に出稿しているのでしょう。また帝国ホテルは東京圏のエリアキーワードに出稿している、ルアンジェ教会やザストリングス表参道は「結婚式場 表参道」など特定のエリアのキーワードに絞って出稿しているものと思います。
もし式場でエリアキーワードにリスティング広告を出稿するのであれば、自会場の商圏を把握したうえで適切なエリアワードを選定するようにするといいでしょう。そうしないと効率が落ちます。
 

ビッグワード×挙式スタイルワード

検索キーワード 順位 PC SP
人前式 結婚式 1位 なし HAKU(プロデュース)
2位
3位
4位
神前式 結婚式場 1位 なし ハナユメ(媒体)
2位 家族挙式(プロデュース)
3位 晴レの日(プロデュース)
4位 帝国ホテル(式場)

人前式を前面に押す会場はあまりないので広告も少なめでした(もしかしたら、結婚式と結婚式場の違いかもしれませんが…)。
一方、神前式は近年の和装ブームもあり多くの会社がSPに限り出稿しています。定番のハナユメだけでなく、家族挙式や晴レの日などのプロデュースもあります。いずれも和装プランなど神前式に近いLPへの遷移となっているので、それなりに運用されているようです。帝国ホテルは何のキーワード買っているかよくわかりません、もしかすると「+結婚式場」などで買っているのかもしれません…。
もし式場で挙式スタイルワードに出稿するなら、よほど特化したプランがないと表示はされるかもしれませんがコンバージョンは遠そうです。
 

ビッグワード×施行スタイルワード

検索キーワード 順位 PC SP
1.5次会 結婚式 1位 なし 会費婚(プロデュース)
2位 mooo wedding(プロデュース)
3位 ゼクシィ相談カウンター(媒体)
4位
会費制 結婚式 1位 会費婚(プロデュース) スマ婚(プロデュース)
2位 スマ婚(プロデュース) 会費婚(プロデュース)
3位 会費さん(プロデュース) ゼクシィ相談カウンター(媒体)
4位 ゼクシィ相談カウンター(媒体)
少人数 結婚式 1位 ハナユメ(媒体) ハナユメ(媒体)
2位 ルクリアモーレ(プロデュース) ルクリアモーレ(プロデュース)
3位 PETIT WEDDING(プロデュース)
4位 家族挙式(プロデュース)

施行スタイルワードでは、プロデュース会社の出稿が目立ち、式場の出稿は確認できませんでした。ウェディングプロデュースを専門で行う会社の場合、何かしらのセグメントに特化して行うことが多いので(会費制に特化、少人数に特化、など)、自社のターゲットとするユーザーが検索するワードに絞って出稿をしているのでしょう。
特定の施行スタイルに特化した式場であれば、プロデュースの競合も多いですがユーザーの検索ニーズが明確なので狙いにいっていいキーワードだと思います。ただ、ランディングページをしっかり作りこまないと他の専門プロデュースと比べると見劣りすると思うので、もし出稿するならそこは必須要件となるでしょう。
 

ビッグワード×会場スタイルワード

検索キーワード 順位 PC SP
ホテル 結婚式 1位 帝国ホテル(式場) なし?
2位
3位
4位
レストラン 結婚式 1位 なし ゼロ婚東京(プロデュース)
2位 スマ婚(プロデュース)
3位
4位
神社 結婚式 1位 ハミングバード(プロデュース) 神社結婚式.jp(プロデュース)
2位 ハミングバード(プロデュース)
3位 家族挙式(プロデュース)
4位 ゼロ婚東京(プロデュース)

ここもプロデュースが独占。もしかしたら調べたタイミングの問題の可能性もありますが、ウェディングプロデュースの出稿しか確認できませんでした。これらのキーワードは媒体の得意領域なのでもっと媒体の出稿があるかなとは思ったのですが…。
もし式場が会場スタイルワードに出稿するのであれば、自社スタイルのキーワードに絞って出稿するといいでしょう。ただ、ユーザーの検索意図としては、個別の会場を知りたいというよりはどちらかと言えば該当する会場の一覧を知りたい、というニーズの方が強そうなので、検索意図との合致度は高くなさそうです。
 

ビッグワード×ステータスワード

検索キーワード 順位 PC SP
マタニティウェディング 1位 ママ婚(媒体) ハナユメ(媒体)
2位 家族挙式(プロデュース) PETIT WEDDING(プロデュース)
3位 T&G(式場)
4位 Andy st(フォト)
再婚 結婚式 1位 家族挙式(プロデュース) ロアラブッシュ(式場)
2位 ルクリアモーレ(プロデュース) ルクリアモーレ(プロデュース)
3位 ロアラブッシュ(式場) 家族挙式(プロデュース)
4位 decoto(プチギフト) スマ婚(プロデュース)

ここのリスティング広告面が一番よくわかりませんでした。媒体、プロデュース、式場、フォト、プチギフトと様々な事業者が出稿しているだけではなく、それぞれの事業内容とキーワードの相関性もよくわかりません。私が知らないだけで特定のニーズがあるからなのかもしれませんが、見た感じキーワードと相性がよさそうな式場、サービスというわけでもなさそうなので、うーん、という感じです。
式場でステータスワードに出稿する場合は、こちらもしっかりとLPの作り込みが必要でしょう。
 

ビッグワード×低価格ワード・費用ワード

検索キーワード 順位 PC SP
結婚式 格安 1位 ハナユメ(媒体) 今婚(プロデュース)
2位 decoto(プチギフト) 楽婚(プロデュース)
3位 ルクリアモーレ(プロデュース) スマ婚(プロデュース)
4位 得ナビウェディング(プロデュース) ハナユメ(媒体)
結婚式 低価格 1位 ルクリアモーレ(プロデュース) ルクリアモーレ(プロデュース)
2位 decoto(プチギフト) スマ婚(プロデュース)
3位 家族挙式(プロデュース) ゼロ婚東京(プロデュース)
4位 スマ婚(プロデュース) 晴レの日(プロデュース)
結婚式 費用 1位 decoto(プチギフト) 今婚(プロデュース)
2位 gensen wedding(媒体) gensen wedding(媒体)
3位 クチュールナオコ(ドレス) ゼロ婚東京(プロデュース)
4位 楽婚(プロデュース) 楽婚(プロデュース)

最も入札が激しいのではないかと思ったのが費用、低価格系のワード。主に媒体、プロデュースが上位を占め、低価格をうたうサービスがほとんどです。費用に関するワードはユーザーの本気度が高いため、CVRが他のキーワードと比べると相対的に高めです。
ただ、式場が出稿する場合、低価格系のキーワードへの出稿はためらうケースが多いと思います(「結婚式 低価格」と検索したときに自会場が一番上に出てきたら心情的にちょっと嫌ですよね)。また費用系のキーワードは相場や一般知識を求めているニーズが強いので、これもあまり集客には向きません。そのため、式場が出稿するにはあまり向かないキーワードだと思います。
 

ブライダル系キーワードの出稿状況からの考察

出稿している事業者

ブライダル系KWのリスティング広告の出稿事業者
今回調べたキーワードでは、媒体やプロデュースがメインでした。ごくごく一部のキーワードしか調べていないので実は全然違った、ということもあり得ますが、結婚式場運営企業のブランド認知がほぼ皆無の業界を考えると、個別の式場が出すよりもまとめサイト(媒体)やまとめサービス(特化型ウェディングプロデュース)の方がユーザーの検索意図には近い回答を返している、というのもあるでしょう。

もし結婚式場でリスティング広告を出稿するなら

個別のキーワードの組み合わせを洗い出すと、軽く数万通りを超えてしまいますので、先ほどカテゴライズしたキーワード群の中で、出稿して可能性がありそうだと思うのは以下のキーワードです。

  • エリア
  • 施行スタイル
  • ステータス
  • 低価格

これ以外のキーワードは今まさに結婚式場を探しているユーザーというよりは、もう少し検討段階が浅いか、アイテム系キーワードは逆に成約済みで打合せ段階のユーザーが検索していることが多いと思うので、最初に設定するキーワード候補からは外したほうがいいでしょう。
さらに、競合の出稿状況を加味するともう少し絞れるかと思います。

  • 自社会場があるエリアに絞って「結婚式場 {エリア}」
  • 自社会場の自信のある施行スタイル「結婚式 {施行スタイル}」
  • 特徴のある商品提供ができるのであればステータス「結婚式(ウェディング) {ステータス}」
  • 低価格は安く見せたくないのであれば、競合も厳しいので出さないほうが良い

予算次第ですが月間数十万円程度の出稿規模であれば3語のキーワードにして出稿したほうがより顕在化したニーズに充てられるのでもいいかもしれません。また、どのキーワードに出稿するにしても、専用のLPは必須です。間違っても会場ホームページのトップに直接ランディングさせる、ということのないよう、しっかりと準備しましょう。
 

まとめ

今回調べたキーワードは各カテゴリの中からごくごく一部に限ったものです。また、地域も東京なのでそれ以外の地域では別の出稿状況となっている可能性もあります。もし実際に出稿したい場合は、まず自社の強みとユーザーニーズが合致するキーワードを見つけ、実際に検索してみてどんな事業者が他に出稿しているか調べてみるといいでしょう。
 
おわり

市川 貴之

この記事を書いた人
市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル業界で働く人のよりどころに」をビジョンに掲げ、ブライダルコンサルティング、ブライダル業界専門の転職支援サービスを運営しています。お仕事の依頼は「お問合せ」、転職のご相談は「ブライダル専門の転職相談」からお受けしております。

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