【ブライダル新規接客】個人スキルに依存せずに式場の成約率を高める方法

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ブライダル新規の成約率を組織的に高める方法

成約率は式場業績に直結する最重要KPI。若年人口の減少×披露宴実施率の減少が進み、1会場当たりの来館数が減ってきている中、成約率をいかに高く維持できるか、もっと伸ばすことができるか、と日頃から考えている経営者や式場責任者は多いのではないでしょうか。成約率アップを目的としたセミナーや講演会なども数多く開催されていることからも関心度の高さがわかります。その一方で、成約率に関する解決策が「個人スキルを伸ばす」ということに依存している場合も多いので、エースプランナーが異動したら業績が下がった、異動があるたびに業績がブレる、スタッフの結婚や出産の報告を(業績面で)素直に喜んであげられない、といった弊害も多くなってしまいます。そこで、今回の記事では、誰が新規接客に出ても安定して同じくらいの成約率を出せるために会社や会場として何を整えるべきか、その土台の作り方について解説します。

成約率に関わる要素

まずこの記事で述べる「成約率」はどんな要素によって決まるのかを定義します。成約とは、来館されたお客様がこの会場で結婚式を挙げよう、と意思決定することと同義であり、この意思決定をするには大きく分けると3つのポイントが希望する条件と合致することが必要だと考えます。

  • 会場を気に入る
  • 予算が合う
  • 日程が空いている

会場が気に入り、予算が想定内で、希望日程で申し込める、この3つの条件が整ったとき、または他会場と比べて相対的に1番であると判断したときにお客様は申し込みの意思決定をしてくれます。もちろんお客様が100人いれば100通りの希望条件があると言っても過言ではないので、例えば上記3つの条件はクリアしたがスタッフの対応が著しくひどくて申し込まなかった、試食した料理がおいしくなかったので申し込まなかった、というケースもあり得ますが、おおよそこの3つに集約されると言っていいと思います。つまり、組織的に成約率を高めていくためには、この3つの条件が合う確率がどうやったら最大化するかを考え、そのための仕組みを整えて安定運用することが必要なのです。

結婚式場の成約率に関わる要素

 

会場を気に入ってもらうために必要なこと

お客様に会場を気に入ってもらうためには、会場の持つポテンシャルを最大限伝えること&お客様の希望やイメージに合った伝え方をすることが大切で、重要なポイントは以下の3点です。

事前に見ている情報と接客中に話す内容の整合性を取る

昨今はゼクシィなどの情報サイトだけではなく花嫁ブログやInstagramなどインターネットに式場の情報があふれているので、事前に調べてから来館する方がほとんどです。そのため、全く想定と違う会場だった…という感想を持つことはほとんどなく、ある程度事前情報を持ったお客様に対して、どのように伝えるとハード面での良さが伝わるか、ソフト面での良さが伝わるか、を考えることが必要です。

  • 新規プランナーが自社会場が出稿している広告を熟知していること
  • 実物と極端に違う情報(写真やイメージ、プラン)を集客ツールとして使わないこと

この2つは集客~新規接客まで一貫して情報を整えておくようにすることが必須でしょう。ゼクシィではできると書いてあったが実際はできない、イメージ写真には掲載されていたのに実際の式場内にはそんな場所はない、などはすぐに不信感につながってしまいます。

そのためには、定例で集客ツールや広告出稿に関する共有会・勉強会の機会を設けたり、プランナー自身が集客やマーケティング業務に関わるような業務分担にするなどの工夫をするといいでしょう。特に、現場とマーケティング部門が別組織である場合などは情報の共有がおろそかになりがちなので、ぜひ検討されてみるといいと思います。

新規接客中のトークの内容を整える

次にトークの内容です。事前情報のすり合わせが完璧でも、お客様への伝え方がプランナーによってばらばらだと新規接客のクオリティにばらつきが出てしまいますし、そうすると、プランナー毎の成約率にも差が出てきてしまいます。

トーク内容を整えるために一番有効なのは、やはり会場固有のベースとなるトークスクリプトを作ることです。会場を一番よく伝えられる話し方を定め、まずはその話し方を所属する新規プランナー全員がマスターできるようにしましょう。それが完璧にできるようになったら少しずつ個人ごとのアレンジを加えて自分流の接客スタイルを確立していく、という流れが最短距離だと思います。基礎がない状態でプランナー個人のスキルに任せた接客をさせると悪い意味で我流となってしまうので、特にベテランプランナーだと経験やプライドなどもあるとは思いますが、まずは基礎スクリプトをしっかりと理解してもらうところか始めることを徹底しましょう。

また、そういったスクリプトを作っている会場は多いと思いますが、在籍期間が長くなってくるとどうしても更新や共有がおろそかになってしまいがちです。改装やリニューアルをしたときはもちろんですが、紹介できるアイテムが変わったとき、広告で使う写真が変わっただけで、微妙な言い回しや表現の方法は変わってしかるべきなので、できれば月に1度の更新・メンテナンス、少なくとも四半期ごとの見直しは入れていった方がいいでしょう。

接客トークの質を安定させる

接客中のトークの内容が整っても、それを安定してお客様に表現できなければ意味がありません。そのためには誰が出ても同じクオリティで会場のプレゼン前ができるようにトークの質を磨き続ける必要があります。具体的な施策としては、やはりロープレになりますが、ただ漠然と繰り返すのではなく、以下のポイントをしっかりと抑えた運用が大事です。

  • ロープレのテーマと目的を細分化、明確化する
  • 実施するスケジュールを組む(全体で3か月、1週間ごとのテーマはこれ、など)
  • ロープレの進捗を可視化し、プランナーごとの現在地がわかるようにする

このようなポイントを意識してロープレ運用を体系化し、未経験のプランナーや新卒が入ってきたらまず何を覚えていけばいいか、どのように努力をすればよいかが見えていると、働く側のメンバーも目的意識を持ちやすいので、成長が早くなりやすいと思います。

とりあえず接客出て成約率が低かったら詰める、どうやったら売れるか徹底的に考えろ!ではなかなか伸びないですし、メンバーも嫌になってしまいます。そうならないためにも、会社としてどのように育成していくのか、具体的に身に着けてほしいスキルは何か、そのスケジュールはどれくらいが目安なのか、という個人スキルの最大化のために会社ができることをしっかりと整えましょう。

 

予算が合う確率を高めるために必要なこと

次に、予算が合うために必要なことです。先ほどのテーマをきちんと実行して会場を気に入ってくれる確率が高くなっても、予算がそもそも合わなければ申し込みいただくのは厳しいですし、無理に成約をとっても打合せに入ってからクレームになる確率も高くなってしまいます。お客様の予算を上げる、というのが現実的ではないので、ここでも会場側でどんなことを準備ができるか、について書いていきます。

打合せ時の単価アップを考慮した新規見積りテンプレートを整える

極端な話ですが、その会場の結婚式は一律400万円、という単価設定だった場合、その予算に会う人はかなり限られてきますよね。実際そんな価格設定をしている会場はないと思いますが、あまりプランという形式でまとめすぎるとお客様のニーズに応えにくいというだけでなく予算という側面でも合いにくくなってしまいます。

いいか悪いかは置いておいて、業界慣習的には新規見積りで安く成約を受注し、打合せで単価アップをする、という考え方がスタンダードなので、打合せに単価アップできるような新規見積りの作り方を徹底的に考えて設計しておくことが必要です。どこまでホワイト/グレーに見積りを提示するかは会社の方針によるので一概には言えませんが、

  • 新規来館時に想定しているお客様の予算にあう新規見積りを作れるテンプレートをあらかじめ設計しておく
  • その際に、どういう新規見積りだと打合せでどのアイテムで単価アップをするのかを把握しておく

ことが大切です。そのため、新規プランナーであっても打合せのフローや単価アップ方法などは知っておいた方がいいと思います。プランナーごとにお客様に提示している見積りがバラバラだと成約率も安定しないですし、打合せ後の最終単価も安定しませんので、ケース別(人数や希望するアイテム、こだわりのポイント、など)の初期見積りテンプレートを作っておきましょう。

見積り説明のトークスクリプトを作る

次にどうやって説明するのか、です。接客中のオペレーションではヒアリングや内覧、試食が終わった後などに見積りを印刷して紙で見ながら説明することが一般的だと思いますが、見積りを上から順番に読んでいくだけだったり、重要なところを伝えていない、などがあるとお客様の理解が得られにくく、成約率が安定しないだけでなく打合せ後の言った言わないのクレームにもなりやすくなります。そのため、見積り説明についてそこでけ切り出したトークスクリプトを作ってもいいでしょう。

  • 見積りを説明するときの順番を整える
  • この見積りが適用される条件(シーズン、曜日、時間、日柄、など)は何か
  • この見積りに含まれているアイテム、含まれていないアイテムとこだわりを表現するポイントはどこか
  • 打合せに入ってからどのポイントがどれくらいアップする可能性があるか

上記のようなポイントを含めて、ベースとなるトークスクリプトを作成し、新規に出るプランナーが全員共通で話せるようになるまでロープレを繰り返しましょう。もちろん、接客によってお客様が聞きたいポイントは様々なので絶対にスクリプト通りにしなければいけない、ということはないですが、基本ができてから応用へ、ということにしないとブレまくるのでまずは基本を押さえることを意識したほうがいいと思います。

値引きの適用条件を設計する

最後に値引きについてです。昨今の結婚式場の見積りではほとんどの場合多かれ少なかれ値引きや特典がついています。お客様の予算に会う見積もりになるかどうかの最終的な調整弁の役割を果たすのがこの値引きになるわけですが、値引きつけられる金額のルールが決まっていないと、成約率も単価も安定しなくなります。

値引き額の設定に関しては以下の記事に詳細を書いてありますので、ぜひご覧ください。

【ブライダル】新規接客時の値引きロジックの作り方

「このお客様の条件の時にいくらまで値引きを使っていいか」を分かった上でヒアリングや内覧ができると、そのタイミングから見積り説明時の布石を打っておくこともできますし、接客中のシナリオの組み方もそこを意識しながら臨機応変に変えていくことができます。これはどちらかと言えば応用編のスキルなので、土台のトークスクリプトをきちんと表現できるプランナーが対象になってきますが、このあたりの逆算で考える接客ができるようになると、より高い成約率を残すことができます。

予算が合う確率を高めるために必要なこと

 

日程が合う確率を高めるために必要なこと

最後に日程についてです。日程に関してお客様が希望するポイントやこだわり度合いは様々で、「3連休中日の大安が絶対!」というお客様もいれば、「仏滅じゃなければ特にこだわりはないです」という方もいます。一般的に、希望する時間帯のニーズは

  • 曜日・時間帯:3連休の中日>土曜日の午後>日曜日の午前>土曜日の午前>日曜日の午後
  • 日柄:大安>友引>先勝・先負>赤口>仏滅
  • シーズン:春・秋>冬>夏(ただし地域による)

このようになるので、秋シーズンの3連休中日や土曜日の午後など人気の枠から先に受注していくとすぐに満枠になってしまい、そこから先の成約が非常に難しくなってしまいます。そこで、日程が合う新規をするためには以下のようなポイントが大事です。

集客数、成約率を見合った施行枠を設定する(シーズン・時間帯)

1バンケット当たり1日何枠の施行枠を設定するか、これ実はとても重要です。例えば2バンケットの会場で1バンケット当たり1日2組施行の場合、平均月間休日が9日だとすると、2組×2バンケット×9日=36組の受注を理論上獲得することができます。

(例1)月間の平均来館数が30組、成約率40%の場合

平均月間成約数は12組なので、24枠余ってしまうことになります、その枠は何も売上を生み出さないので非常にもったいないです。2枠設定にしているので挙式開始時間を早くまたは遅く設定せざるを得ず、それが理由で失注しているケースもあるでしょうから、もしこういうシミュレートの場合はどちらか1つのバンケットを1日フリー(何時挙式開始でもOK)のように変動的な時間枠に組みなおし、商品力を最大化するというの1つの施策と言えるでしょう。集客上でも「1日1組完全借り切り!」など謳えるようになるので、そちらの効果も見込めます。※ただし、もう1つのバンケットのオペレーションに影響を与えないかの確認は必須。

(例2)月間の平均来館数が100組、成約率40%の場合

平均月間成約数は40組なので、本当はもう4組成約取れそうなのに枠がないので失注していることになります。これももったいない。こういったケースでは、オペレーションを組みなおしで人気のある方のバンケットを1日3枠設定にして、受注可能な施行枠数を増やすといいでしょう。

施行枠はその会場の集客数と成約率のバランスから理論上の成約可能数を計算し、それに対して多すぎず少なすぎず、商品力が最大化する(時間帯フリーの方が商品力が高い)施行枠を設定することがポイントです。

成約条件別の施行枠提案方針を共有する

こちらはいわゆる「枠振り」と呼ばれるハイレベルなテクニックになりますが、基本的な考え方としては「日程にこだわりがないお客様に人気枠を売らない」という方針になります。仏滅でなければいいです、と言っているお客様に大安を売るのは正直もったいないですよね、中には大安が絶対条件のお客様もいるので、限られた大安の施行枠はそう言った希望条件とあう場合まで残しておくと、希望条件とあう日程がなかったから失注した、ということが減り成約率が高くなる可能性が増えます。

また、凄腕プランナーになると、もともと大安絶対条件だったユーザーのニーズを動かし別の条件で成約を取る、ということができる人もいますが、誰しもができるスキルではないと思うので、ここでは割愛します。

日程が合う確率を高めるために必要なこと

 

まとめ

今回の記事では、個人のスキルをどうやって伸ばすかのノウハウではなく、会社や会場として新規接客の土台をどうやってしっかり整えるのか、という視点で記事を書きました。これらの内容をまずは整理し、安定的に運用していくことでプランナー個人のスキルに業績が依存する割合を少しでも減らすことができると思いますし、成約率が安定すれば業績や経営を安定させることができます。ぜひ、参考にしてみてください。

また、組織的な取り組みと並行して個人スキルをあげていくことでより高い成果が期待できます。以下の記事もあわせてご覧ください。

新規成約率を高めるためにウェディングプランナーとして身に着けるべきスキルとは?

 

おわり

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